インドネシア大統領選 きょう投票 経済成長かイスラム教重視か

インドネシア大統領選 きょう投票 経済成長かイスラム教重視か
東南アジアで最大の人口と経済規模を持つインドネシアで17日、大統領選挙の投票が行われます。経済成長を掲げる現職とイスラム教を重視する元軍人のどちらの候補に次の政権運営を託すのか、国民の判断が注目されます。
5年に1度行われるインドネシアの大統領選挙は、2期目を目指す現職のジョコ大統領に対して、元軍の最高幹部のプラボウォ氏が挑むという、前回の選挙と同じ構図となりました。

選挙戦ではインフラ整備や貧困対策など、1期目の実績をアピールして経済政策の継続を訴えたジョコ大統領に対し、プラボウォ氏はジョコ大統領の政策は成果を上げていないと批判するとともに、イスラム教を重視する姿勢を強調するなど、激しい論戦が繰り広げられました。

最新の世論調査によりますと、ジョコ大統領は支持率が50%余りと優位を維持する一方、一部の調査ではプラボウォ氏が追い上げを見せています。

投票は日本時間の17日午前7時から始まり、1億9000万人余りの有権者がどちらの候補に次の政権運営を託すのか、国民の判断が注目されます。

ジョコ大統領の経歴

2期目を目指すジョコ・ウィドド氏は57歳。ジャワ島中部の都市、スラカルタの貧しい家庭に生まれましたが、大学を卒業して家具を輸出する会社を立ち上げ成功をおさめました。

その後、政界に転身し、地元スラカルタの市長に続き、首都ジャカルタの知事を歴任しました。この間、ジョコ氏は行政改革や低所得者向けの医療制度の整備のほか、みずから現場に頻繁に足を運び、住民の声を直接聞くスタイルで改革派のリーダーとして高い評価を受けました。

そして、前回2014年の大統領選挙に立候補し、プラボウォ氏との接戦を制し、初めての当選を果たしました。

大統領に就任後は、経営者としての能力を発揮し、国内各地のインフラ整備を進めたほか、海外からの投資を呼び込むため規制緩和にも取り組み、年5%程度の経済成長を実現させてきました。

一方で、地震や津波など国内各地で相次いだ災害では、積極的に被災地を訪れ、被災した住民たちの声を聞くなど、これまでの政治スタイルも続け、国民の間で親しみやすい大統領として高い人気を維持してきました。

また、去年、ジャカルタで開かれたアジア大会では、当初は準備の遅れが指摘されたものの、大きなトラブルもなく大会を成功に導き、国の内外で高い評価を受けました。

プラボウォ氏の経歴

プラボウォ・スビアント氏は67歳。初代大統領のスカルノ、第2代スハルトの両政権で閣僚も務めた著名な経済学者を父に持ち、士官学校を卒業したあと軍に入隊しました。

陸軍の幹部としてキャリアを重ねたあと、スハルト元大統領の次女と結婚し、軍の最高幹部として30年余り続いた独裁的なスハルト政権を支えました。

スハルト政権末期に民主活動家の拉致事件に関与したとして、軍籍を剥奪されたあとは、軍人時代に作った人脈を生かし巨大なグループ企業を率い、ビジネスマンとしても成功を収めました。

2008年には、みずから政党を結成し、2014年の大統領選挙に立候補しましたが、わずかな差でジョコ大統領に敗れました。

2年前に行われた首都ジャカルタの知事選挙では、ジョコ大統領の側近だった当時の知事の対立候補を支援し、当選を後押しするなど、インドネシアの政界で存在感を示してきました。