ノートルダム大聖堂 再建に数百億円か 支援の動き広がる

ノートルダム大聖堂 再建に数百億円か 支援の動き広がる
フランスを代表する歴史的な建築物で、ユネスコの世界文化遺産にも登録されているノートルダム大聖堂で起きた大規模な火災では、大聖堂のせん塔が焼け落ちるなど甚大な被害が出ました。再建には日本円で数百億円かかるともされていますが、企業などが相次いで寄付を発表するなど、支援の動きが広がっています。
フランスのパリ中心部にあるノートルダム大聖堂で15日夜(日本時間16日未明)大規模な火災が発生し、中央にある高さ90メートル余りのせん塔が焼け落ちたほか、屋根の3分の2が崩れ落ちるなど、甚大な被害が出ています。

一夜明けた16日、リエステール文化相は地元のテレビ番組に出演し、大聖堂の再建には少なくとも数億ユーロ、日本円にして数百億円かかるという見通しを示したほか、すべての寄付を一括して受け付けるための専用のウェブサイトを立ち上げたことも明らかにしました。

また、フィリップ首相は閣僚会議を開いて、再建に向けた検討を始めたほか、パリのイダルゴ市長は再建に何が必要か、専門家が意見を交わしたり寄付を募ったりするための国際的な支援会合の開催を呼びかけています。

再建に向けては、自治体や企業のトップが巨額の寄付を相次いで発表し、AFP通信によりますと、寄付金の総額はこれまでに6億ユーロ(およそ760億円)を超えたということで、今後、支援がどこまで広がるか注目されます。

所蔵品の大半は無事に避難

大規模な火災が起きたノートルダム大聖堂には、キリスト教の歴史にまつわる貴重な文化財や美術品が数多く所蔵されていましたが、その大半は消火活動のさなかに消防士やパリ市の職員によって運び出され、難を逃れました。

運び出された品々は、大聖堂からセーヌ川を挟んで300メートルほど離れたパリ市役所に保管され、16日、一部がメディアに公開されました。

市役所によりますと、この中には、イエス・キリストがゴルゴタの丘で、十字架にかけられた時にかぶせられたと伝えられる「茨の冠」や13世紀にこの冠をパリに持ち込んだ、フランスの国王ルイ9世が着ていたとされる衣服などが含まれているということです。

また、大聖堂の内部には、今も大きな絵画などが残されていますが、立ち入りの安全が確認されしだい、こうした絵画も運び出されるということです。

フランス政府は今後、大聖堂が再建されるまでの長期にわたり、これらの文化財をルーブル美術館で保管し、必要な修復も行うとしています。