KYB 免震制振ダンパー交換 5%にとどまる

KYB 免震制振ダンパー交換 5%にとどまる
油圧機器大手のKYBによる免震・制振ダンパーの検査データの改ざんが発覚してから16日で半年です。

15日までにダンパーの交換が終わった建物は全体のおよそ5%にとどまっていて、交換作業の長期化は避けられない見通しです。
KYBは去年10月16日、地震による建物の揺れを抑える免震・制振ダンパーの検査データを改ざんしていたと明らかにしました。

国の基準を満たさないダンパーなどが設置されている建物は、自治体の庁舎やマンションなど全国で998の物件に上っています。

このうち、15日までにダンパーの交換を終えたのは全体のおよそ5%の52の物件、工事に着手したものを含めてもおよそ11%の108の物件にとどまっています。

KYBは来年9月までに、交換用のダンパーをすべて生産するとしていますが、実際の交換工事にはさらに時間がかかるため、作業の長期化は避けられない見通しです。

KYBは「再発防止策に全力で取り組み、交換を着実に進めていきたい」とコメントしています。

ダンパーの検査データの改ざんは、KYBのあと「川金ホールディングス」の103の物件でも、明らかになっていて、このグループでも交換を終えたのは、全体の2%にとどまっています。

ダンパーの交換作業 どう進める?

問題のあるダンパーの交換作業は、どのように進められているのでしょうか。

関係者によりますと、建設中や引き渡し前の建物の場合、ダンパーを取り外し、いったんKYBの工場に戻します。そして、ダンパーのクッション性能を調整したうえで、改めて設置しているということです。

これに対し、すでに完成し使われている建物では、ほとんど交換が進んでいないのが実情です。

ダンパーは免震用と制振用の2種類あります。このうち免震ダンパーは、建物の地下に設置されていて比較的交換が簡単です。ダンパーの生産計画に沿って5月以降は工事が進む見込みです。

一方、制振ダンパーは、壁を剥がさなければ交換できないものが多いため、建物の使用者にいったん立ち退いてもらうなど影響が大きくなります。

このため、ダンパー単体として基準を満たしていなくても、建物全体で構造上の安全性に問題がないと確認できた場合には、所有者の意向を踏まえたうえで、交換しない対応も検討しているということです。

オイルダンパー最大手のKYBは現在、交換用のダンパーの生産を優先し、新規の受注はしていません。

オイルダンパーの供給が不足している建設業界では、別の種類のダンパーで代用したり、海外から輸入できないか模索したりする動きも出ているということです。