タイ拠点の振り込め詐欺 警察庁が捜査員を現地へ派遣

タイ拠点の振り込め詐欺 警察庁が捜査員を現地へ派遣
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タイで日本人を狙った振り込め詐欺グループの拠点が摘発された事件で、警察庁はタイの警察と連携してグループの実態解明を進めるため、16日午前、現地に捜査員を派遣しました。
タイに向かったのは警察庁の捜査員3人で、16日午前、羽田空港から出発しました。

タイの中部のパタヤで先月29日、振り込め詐欺グループの拠点が摘発され、日本人の男15人が不法就労の疑いでタイの警察に逮捕されました。

これまでの調べで、このグループは日本に電話をかけ「高額の滞納金がある」とうその説明をして電子マネーを購入させる手口などで、100人以上から2億2000万円以上をだまし取っていた疑いがあるということです。

捜査員はタイに3日間ほど滞在する予定で、現地の警察と情報交換などを行うことにしています。

また、今回逮捕された日本人の男らに日本国内から指示をしていた人物がいたとみられ、警察当局は今後、タイの警察と連携してグループの実態解明を進めることにしています。

タイでは、日本での振り込め詐欺に関わったとして、奈良県警などが指名手配していた別のグループの38歳の男も不法滞在の疑いで逮捕されていて、近く身柄が引き渡されて日本に移送される見通しです。

被害にあった男性は

神奈川県内で1人暮らしをしている60代男性は、合わせて750万円をだまし取られました。

男性によりますと、先月19日、携帯電話に「利用料金の未納があるので、お客様サービスセンターまで連絡してほしい」というショートメールが届いたということです。

男性に心当たりはありませんでしたが、メールに記載されていた番号に電話をかけました。

すると、対応した男が「あなたに対する被害届が出ているので、30万円を電子マネーで支払ってほしい。10日後には95%が戻ってくる」などと説明したということです。

話の内容を信じてしまった男性は、家の近くのコンビニエンスストアで30万円分の電子マネーのカードを購入し、指示どおり、カードの裏面にある入金用の番号を伝えました。

さらに、その後も、男性の元にはセキュリティー団体の職員を名乗る男などから繰り返し電話があり、「保険金」の名目で追加の支払いを求められたということです。

男性は、相手に言われるまま、近所にある複数のコンビニ店を回ってさらに120万円分の電子マネーのカードを購入したということです。

男性は「詐欺グループは、私の家の住所や近くのコンビニの場所を調べていた様子で、さらに『店に入って右手に電子マネーの売り場がある』などと、店内の様子まで把握していたようだった」と話しています。

男性のもとには、その後も電話があり、今度は、相手が弁護士を名乗って「あなたには1200万円の負債があり、すぐに現金を払わないと大変なことになる」などと脅すような内容だったということです。

不安になった男性は、貯金の600万円を引き出し、指示された東京 練馬区内のアパートに、郵送で現金を送ったということです。

その後、相手とは連絡が取れなくなり、警察から「不審な電話がなかったか」と連絡があったということで、ようやく詐欺だと気付きました。

被害額は、はっきりしているだけで電子マネーの購入分と郵送で送った現金の合わせて750万円に上っています。

男性によりますと、電話は「03」から始まる番号でかかってきて、海外からかけられているとは全く気付かなかったということです。

男性は「おかしいと思う点もあったが相手は圧力をかけるような口調の時もあり、断ることができない雰囲気だった。老後の資金を根こそぎ奪い取ろうとする手口で許すことができません」と話しています。