台湾の戦闘機パイロットを米基地で訓練へ 中国をけん制か

台湾の戦闘機パイロットを米基地で訓練へ 中国をけん制か
アメリカのトランプ政権は、台湾の戦闘機のパイロットの訓練をアメリカの基地で行うことを決めました。台湾への圧力を強める中国をけん制するねらいがあるとみられます。
トランプ政権は15日、台湾のF16戦闘機のパイロットの訓練を西部アリゾナ州の基地で行うことを決め、議会に通知しました。

訓練に伴う費用は合わせて5億ドル(560億円)に上り、台湾が負担するということです。費用に戦闘機の売却は含まれていません。

アメリカ国務省の当局者はNHKの取材に対して「決定は台湾の十分な自衛力を維持するというアメリカの政策に合致したものだ」としています。

台湾周辺では先月31日、中国の戦闘機2機が台湾海峡の中間線を越えて台湾側の空域に侵入したほか、15日も中国の爆撃機が台湾を周回するように飛行するなど、台湾への圧力を強めています。

トランプ政権による台湾への武器の売却など安全保障に関わる措置は、今回を除いてすでにおよそ2000億円に上っていて、一連の動きには中国をけん制するねらいがあるとみられます。

台湾総統「米政府に感謝」

台湾の蔡英文総統は、今回のアメリカ政府の決定について「中国軍機が台湾周辺を飛行するという重要なタイミングで、トランプ政権から3度目の武器売却について知らせを受けた」としたうえで「アメリカ軍のパイロットと同様の世界最高のトレーニングを受けられるものだ」と述べて、アメリカ政府に感謝の意を述べました。

台湾軍のパイロットの中にはアメリカ軍の基地で訓練を受けているケースもあり、台湾の国防部によりますと、今回の決定には5年分のパイロットの訓練プログラムが含まれているということです。

蔡政権はことしに入り、F16戦闘機の新型の機体の売却をアメリカ政府に求めていて、台湾メディアはことし夏をめどにアメリカが売却について検討を進めていると伝えています。