日中外相会談 関係発展で一致 G20で連携も確認

日中外相会談 関係発展で一致 G20で連携も確認
河野外務大臣は、訪問先の中国で王毅外相と会談し、日中関係改善の流れをさらに発展させていくことで一致し、習近平国家主席も出席することになっている、ことし6月のG20大阪サミットの成功に向けて、緊密に連携していくことを確認しました。
河野外務大臣と中国の王毅外相の会談は、中国 北京の釣魚台迎賓館で、日本時間の15日午後1時すぎから2時間余りにわたって行われました。

会談の冒頭、王外相は「2国間関係を次の段階へと引き上げ、協調と改善、さらに発展に向けて取り組んでいきたい」と述べました。

これに対し、河野大臣は「ことしは両国関係を安定した形で発展させていく上で、極めて重要で意義のある1年になる。地域と世界の平和と安定のため、ともに責任を果たしていく必要がある」と応じました。

会談では、日中関係改善の流れをさらに発展させていくことで一致し、習近平国家主席が出席することになっている、ことし6月のG20大阪サミットの成功に向けて、緊密に連携していくことを確認しました。

また、ことしを「日中青少年交流推進年」と位置づけて、修学旅行を増やすなど若い世代の交流を後押ししていくことを合意しました。

一方、2008年に両政府が共同開発することで合意した東シナ海のガス田開発をめぐり、先月、日中の中間線の中国側の海域で、中国が移動式の掘削船を固定させていることが新たに確認されたことを念頭に、河野大臣が「真の意味で日中関係を安定させるには東シナ海での中国側の前向きな行動が必要だ」と懸念を伝え、合意の実施を改めて求めました。

さらに北朝鮮情勢をめぐって、非核化には国連安全保障理事会の制裁決議の実施が重要だとして、中国側に洋上で物資を積み替える、いわゆる「瀬取り」への対応を求めました。

また日本側が拉致問題への協力を要請したのに対し、中国側は「日本の立場を理解する」と述べました。

さらに、原発事故を受けた日本産食品の輸入規制についても河野大臣は、輸入規制を解除するよう改めて求めました。

中国外相 日中関係発展に意欲

中国外務省によりますと、王毅外相は河野外務大臣との会談で、「中国と日本の共通の利益と関心事は、絶えず増加していて、協力を強化する重要性と必要性が高まっている」と述べて、両国関係の一層の発展に意欲を示しました。

そのうえで、王外相は、「中日関係の改善のプロセスはまだ初期の段階にあり、重要なチャンスとともに敏感で弱い一面もある。日本側が何度も『競争から協調へ』と表明しているが、より多くの実際の措置を取るよう望む」と述べました。

また、王外相は多国間の枠組みでも協力を強化したい考えを示し、「中国は、日本がG20大阪サミットの開催を成功させることを支持する」と述べたということです。

一方、中国外務省の陸慷報道官は15日の記者会見で、河野外務大臣の訪中について「中日関係のさらなる発展を促し、正しい方向で改善と発展の勢いを維持させている」と述べて評価しました。

また、陸報道官は日中両国の間で調整が進められている習近平国家主席の訪日に関して具体的なコメントは避けつつも「ハイレベルの往来は中日関係の発展の促進に重要な意義があり、双方は積極的な努力をすべきだ」と述べて前向きな姿勢を示しました。