日中 ハイレベル経済対話 知的財産の保護強化求める

日中 ハイレベル経済対話 知的財産の保護強化求める
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日中両政府は14日、閣僚による「経済対話」を中国 北京で開催し、日本側は、現地で活動する日本企業の技術が守られるよう知的財産の保護の強化などを求めることにしています。
平成19年に立ち上げられた日本と中国の関係閣僚が参加する「ハイレベル経済対話」は、日中関係の悪化で一時、開かれていませんでしたが、去年4月、およそ8年ぶりに東京で開催され、今回は日本時間の14日夕方から北京で開催されます。

日本側からは河野外務大臣や世耕経済産業大臣など6人の閣僚が出席する予定で、現地で活動する日本企業の技術が守られるよう知的財産の保護の強化や原発事故を受けた日本産食品の輸入規制解除を求めることにしています。

また対話では、アメリカと中国の貿易摩擦や中国が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」をめぐっても議論が交わされる見通しです。

日本政府としては中国と経済分野での協力を促進することで、日中間で調整が続く6月のG20大阪サミットに合わせた習近平国家主席の日本訪問につなげ、両国の関係をさらに発展させたい考えです。

中国「河野外相の訪問重視」

河野外務大臣の中国訪問について中国外務省の陸慷報道官は12日の記者会見で「中国は河野大臣の訪問を重視している」と述べました。そのうえで、「中国は、日本とともに、今後の各レベルの相互訪問と各分野での実務的な協力を計画するとともに両国間の問題を適切に処理し、両国関係の健全で安定的な発展を推し進めたい」と述べ、日中関係の強化に期待を示しました。

米中貿易摩擦 日欧に接近する中国

中国は、このところ、経済分野で他国との連携強化に力を入れています。

背景にあるのが、貿易問題などをめぐるアメリカとの関係悪化です。アメリカとの貿易交渉で合意のめどが立たない中、中国では景気の先行きに慎重な見方が広がり企業の設備投資や消費が鈍化しているほか、一部の製造業では大量の労働者の雇い止めなども起きています。

アメリカとの対立によって実体経済に影響が出る中、中国としては、ヨーロッパや日本など経済規模の大きな国々との連携を強化し、投資の誘致や貿易の拡大を図りたい思惑があります。

3月に習近平国家主席が、また今月には李克強首相が、相次いでヨーロッパを訪問し、このうちイタリアではG7の間で初めてとなる巨大経済圏構想「一帯一路」に関する覚書を交わしました。

一方、日本との間では、去年10月の安倍総理大臣の中国訪問の際、両国の企業が、第三国での市場開拓などの具体的なプロジェクトで合意したことを踏まえ、中国としては、今後もこの合意を着実に推進したい考えです。

さらに、中国は、今後の経済成長の柱と位置づける電気自動車や自動運転、産業用ロボットなどの分野で、アメリカが技術流出に神経をとがらせていることから、高い技術を持つ日本と協力したいねらいがあります。

このほか、次世代の通信技術「5G」をめぐって、アメリカが、安全保障上の問題があるとして「ファーウェイ」などの排除を呼びかける中、中国は日本に対し、中国製機器の安全性を説明するとともに不公平な扱いがないようくぎを刺すねらいもあるものとみられます。