国際刑事裁判所 米兵による拷問疑惑 主任検事の捜査請求却下

国際刑事裁判所 米兵による拷問疑惑 主任検事の捜査請求却下
戦争犯罪などを裁く国際刑事裁判所は、アメリカ兵が、アフガニスタンでの戦争で拷問などを行っていた疑いについて、正式な捜査を行わないことを決めました。この問題をめぐって、トランプ政権は、主任検事のビザを取り消す対抗措置などを取って激しく反発してきました。
オランダのハーグにある国際刑事裁判所の主任検事は、アフガニスタンでの戦争に参加したアメリカ兵が2000年代初め、拷問などを行っていた疑いがあるとして予備的な調査を行い、おととし、裁判所に正式な捜査の許可を求めていました。

ただアメリカのトランプ政権が強く反発し、主任検事のビザを取り消す対抗措置などを取っていました。

こうした中、国際刑事裁判所は12日、声明を発表し、正式な捜査の請求を却下したことを明らかにしました。

その理由として、裁判所は「予備調査の開始以来、時間が経過し、仮に正式な捜査を決めても関係者の協力を得るのが難しい。捜査を続けられる可能性は低い」としています。

決定を下した3人の予審判事の中には、日本の赤根智子判事も含まれています。

国際的な人権団体の「アムネスティ・インターナショナル」は声明を発表し、「被害者を見捨て、裁判所の信用をおとしめる内容だ、アメリカ政府のいじめと脅しに屈した結果だ」として決定を非難しています。

トランプ大統領「大きな勝利だ」

トランプ大統領は12日、「アメリカ兵にとってだけでなく『法の支配』にとっても大きな勝利であり、決定を歓迎する」とする声明を出しました。

また、声明でトランプ大統領は、「国際刑事裁判所は、アメリカの主権に脅威を及ぼしている。アメリカやイスラエル、それに同盟国の国民を訴追しようとするなら、直ちに強力な対抗措置を取る」として、国際刑事裁判所を改めて批判しました。