両陛下「こどもの国」で親子連れやボランティアと交流

両陛下「こどもの国」で親子連れやボランティアと交流
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天皇皇后両陛下は、お二人のご成婚を記念してつくられた横浜市の「こどもの国」を訪れ、子どもたちや施設のボランティアたちと交流されました。
両陛下は、12日午前11時前、横浜市青葉区にある「こどもの国」に到着し、施設の関係者の出迎えを受けられました。

「こどもの国」は、両陛下のご成婚の際に全国から寄せられたお祝い金などをもとにつくられた自然公園です。

今回の訪問は、10日、60回目の結婚記念日を迎えた両陛下の希望で実現し、両陛下は、機関車型のバス「あかポッポ号」に乗って園内を1周されました。

12日は、親子連れなど3000人余りが「こどもの国」を訪れ、天皇陛下は、集まった人たちの歓迎に何度も座席から立ち上がり、笑顔で手を振ってこたえられました。

両陛下は、途中でバスを降りると、地元の保育園の子どもたちや施設の運営に携わるボランティアなどと触れ合われました。

天皇陛下は、ボランティアに活動の内容を熱心に尋ねたあと、「どうもありがとう。ご苦労さまです」とねぎらいのことばをかけられました。

皇后さまは、子どもたちに「寒くなかったですか。大きな滑り台、すべりましたか」と優しく話しかけられました。

また、天皇陛下が、子どもたちに紙飛行機の折り方を教えているボランティアの男性から紙飛行機を受け取り、「これやってみたら」と述べて、皇后さまに手渡される場面もありました。

両陛下は、開園前の建設段階から「こどもの国」にたびたび足を運ばれていて、今回がお二人そろっての10回目の訪問となりました。

天皇陛下は園内をまわったあと、為石摩利夫園長に「こどもの国がよく整ってきたと感じます。皆さんが努力をしてこられたたまものでしょう」と述べられたということです。

為石園長は「非常にありがたいおことばをいただいたと思います。この環境を今後も引き続き守りながら、子どもたちにとって必要な資源になっていくのが、私どもの使命だと思っています」と話していました。

両陛下と「こどもの国」

「こどもの国」は、天皇皇后両陛下がご成婚にあたり全国から寄せられたお祝い金を、「子どものための施設に」と希望されたのがきっかけで整備され、昭和40年5月5日に開園しました。

100ヘクタール近い敷地に、広大な自然を生かした広場やサイクリングコースなどのほか、両陛下の発案で牧場も整備され、これまでにおよそ4500万人が訪れました。

両陛下は、これまでに記念の式典やお子さま方の遠足などでたびたび足を運ばれていて、今回で天皇陛下は11回目、皇后さまは14回目の訪問となります。

天皇陛下は、昭和40年の開園にあたって記念の行事に出席し、「次の時代をになう子どもたちの幸せをまもり、すこやかにそだてることが、たいせつなことでありましょう」と述べたうえで、「自然と人工の調和をおもんずる感覚が、おのずと子どもたちの身についてゆくならば、『こどもの国』の一つの役割は、はたせたといえるでありましょう」とあいさつされています。

平成21年、結婚50年にあたって皇太子ご夫妻や秋篠宮ご一家などと一緒に訪問した際には、牧場で飼育されていた2頭のポニーとの触れ合いを楽しまれました。

この2頭は、昭和54年にアルゼンチンの大統領から天皇陛下に贈られたあと「こどもの国」に預けられ、「天皇陛下のポニー」として人気を集めました。

そして、4年前の前回の訪問では、お二人で開園50周年の記念式典に出席され、天皇陛下が、「これからも、この『こどもの国』が自然に恵まれた遊びの広場として、多くの子どもたちに愛され、ここで育まれた経験が、子どもたちの人生を豊かにしていくことを願います」とお祝いのおことばを述べられました。

元職員「ねぎらいありがたい」

「こどもの国」に40年近く勤務し、今もボランティアとして関わっている秋山博さん(71)は、昭和40年代後半から、天皇皇后両陛下の訪問の様子を見てきました。

秋山さんはこれまでの訪問について、「天皇陛下は、都心に近いところで自然がこれだけ守られているのはすごいことだと、折に触れて話されていました。お子さまが小さい頃から本物に触れさせようと、牛に触らせたり、ポニーに触らせたりされていました」と振り返りました。

秋山さんは、12日、ボランティアの1人として両陛下とことばを交わし、ねぎらいのことばをかけられたということです。

秋山さんは、「両陛下のお気持ちに沿って運営や施設の整備に取り組んできたので、職員一同、自信をもってご覧いただけたと思います。ねぎらいのことばをいただいたのがありがたく、自然をいかした施設づくりにこれからも取り組んでいきたいです」と話していました。