日本が議長国 G20財務相中央銀行総裁会議 開幕へ

日本が議長国 G20財務相中央銀行総裁会議 開幕へ
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日本が議長国を務めるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議がアメリカのワシントンで始まります。減速感が強まる世界経済について各国がどのような認識を示すか、注目されます。
G20は日本時間の12日午前8時半ごろから2日間の日程で開かれ、初めて議長国を務める日本からは麻生副総理兼財務大臣と日銀の黒田総裁が出席します。

会議に先立ってIMF=国際通貨基金は、ことしの世界経済の成長率の見通しをこれまでより0.2ポイント低い3.3%に下方修正し、先進国を中心に景気の減速感が強まっています。

こうした中、初日は、世界経済のリスクを議論する予定で、米中の貿易摩擦や、直前に期日の延期が決まったイギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱問題などをめぐって、各国がどのような認識を示すかが注目されます。

一方、2日目は米中の貿易摩擦の背景にある経常収支の不均衡の問題が議論され、日本は、各国が経済の構造改革を進めるなど、協調して是正に取り組む重要性を訴える方針です。

このほか、世界的に活動する大手IT企業に対する課税の在り方や、仮想通貨の規制をめぐる連携の強化なども話し合われる予定です。

今回の会議で声明の公表は予定されていませんが、6月のG20大阪サミットに向けて、議長国の日本が、各国をどこまで結束させられるか、問われることになります。

日銀黒田総裁 自由貿易の重要性を強調

日本が議長国を務めるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議を前に記者会見した日銀の黒田総裁は、アメリカと中国の貿易摩擦を念頭に「保護主義的な動きは双方にとってプラスにならない」と述べ、自由貿易の重要性を強調しました。

この中で世界経済の見通しについて、黒田総裁は「現時点で若干、減速しているのは事実だ。米中の貿易摩擦やイギリスのEU離脱問題など不確実性は残っているが、ことしの後半から回復し来年から高い成長が見込める」と述べました。

そのうえで、アメリカと中国の貿易摩擦を念頭に「保護主義的な動きは双方にとってプラスにならない。自由貿易の推進に向けてG20のメンバーで努力していくことが必要だ」と述べ、自由貿易の重要性を強調しました。

また、イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱の期限が10月まで延期されたことについて、黒田総裁は「イギリスやヨーロッパ経済に大きな影響が出る事態を避けられたのはよかった。10月末までにイギリス国内でコンセンサスができ、円滑な対応がなされることが重要だと思っている」と述べました。

IMF専務理事「世界経済 極めて不透明」

IMF=国際通貨基金のラガルド専務理事は、米中の貿易摩擦などを念頭に「世界経済は今、極めて不透明になっている」と述べ、景気の減速に警戒感を示しました。

IMFは、G20の会合に報告することしの世界経済の成長率の見通しについて、プラス3.3%と3か月前から0.2ポイント下方修正しました。

IMFのラガルド専務理事は11日、G20の開幕に先立って記者会見し「世界経済は今、極めて不透明になっている。来年は持ち直しを見込んでいるものの減速するリスクにさらされている」と述べ、世界経済の減速に警戒感を示しました。

そのうえで、先行きのリスクになっている米中の貿易摩擦などを念頭に「世界各国は不公正な貿易慣行をなくすよう取り組み、自国の経済に損害を与える関税の引き上げや貿易障壁をつくることは避ける必要がある」と述べました。

また、イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱の期限がことし10月末まで延期されたことについて「期限の延期は少しだけ時間の猶予を与えるが、不透明な状況が続くことは明らかだ」と述べ、離脱協議の行方が引き続き世界経済のリスクになるという認識を示しました。