強豪に堂々の投球 米子東のエース森下 “ある思い”とは

敗れた米子東のエース、森下祐樹投手。試合前に、ある思いを語っていました。
「23年ぶりとなるセンバツで、僕たちが活躍して小さい子どもたちに米子東に憧れを持ってもらい、将来、野球部に入ってほしい」。

このことばの背景にはチームの部員数があります。マネージャーを除くと2年生と3年生合わせて16人。このうち3年生はわずか6人と、少子化の影響に加えて県内トップクラスの公立進学校であることもあり、部員がなかなか集まらない現状があります。

大会前に行われたアンケートに森下投手が記した内容は「強いところと戦いたい。誰も米子東が勝つとは思っていないから」。甲子園の大舞台で全国の強豪校に勝つことで大きな注目を集めたいと考えていたのです。

24日の相手は去年秋の明治神宮大会を制した強豪の札幌大谷。相手にとって不足はありません。3回までに4失点しましたが、その後は緩急を生かした投球で粘りのピッチングを見せました。6回には2アウト二塁、バッターは1回にホームランを打たれた北本選手というピンチを迎えましたが、アウトコースへの速球で空振り三振を奪ってガッツポーズを見せるなど、4回以降は得点を許さず、8回、142球を投げ切りました。

森下投手は試合後、敗れた悔しさに涙を見せましたが、「子どもたちに勝つ姿は見せられなかったが、試合中は常に笑顔でいるという信条を貫けてよかった」と充実した表情で語っていました。

強豪を相手に堂々のピッチング見せた森下投手。その姿に強く憧れた子どもたちは多いのではないでしょうか。