競泳 萩野「理想と現実の差が開き」日本選手権を欠場へ

競泳 萩野「理想と現実の差が開き」日本選手権を欠場へ
競泳のリオデジャネイロオリンピック、男子400メートル個人メドレーの金メダリスト、萩野公介選手が世界選手権の代表選考をかねる来月の日本選手権を欠場することになりました。
これは萩野選手のマネージメント会社が発表しました。

萩野選手は先月、千葉県で行われた大会の400メートル個人メドレー予選に出場しましたが、自身の日本記録から17秒以上遅れ、その後のレースを棄権するなど不振に苦しみ、先月からスペインで行われたチームの高地トレーニングにも参加せず、国内で調整を進めていました。

来月2日に開幕する日本選手権は、7月に韓国で行われる世界選手権の代表選考を兼ね、日本水泳連盟は世界選手権の個人種目で金メダルを獲得した選手を来年の東京オリンピックの代表に内定する方針です。

萩野選手は日本選手権を欠場することで、ことしの世界選手権に出場できる可能性はほぼなくなりました。

萩野選手は、「自分が『こうありたい』という理想と現実の結果の差が少しずつ自分の中で開いていき、モチベーションを保つことがきつくなっていきました。いまは競技に正面から向き合える気持ちではないことを受け入れ、今回の決断に至りました。自分の心ともう一度しっかり向き合いたいと思います」とのコメントを出しました。

萩野公介選手とは

萩野公介選手は栃木県出身の24歳。

日本のエースとして臨んだ2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、400メートル個人メドレーで金メダルを獲得しこの大会は、リレーとあわせ金・銀・銅3つのメダルを獲得しました。

しかしその後は、右ひじの手術や冬場の泳ぎ込みの時期に体調不良に陥るなどして調整に苦しむ年が続き、主要な国際大会では個人種目の金メダルから遠ざかっていました。

「レースを心から渇望する気持ちが出てこない」と精神面でも苦しんでいましたが、ことしは冬場のトレーニングを順調にこなし、復活を目指していました。

日本選手権では、去年の大会で200メートル個人メドレーで7連覇を達成したほか、400メートル個人メドレーでも優勝していました。

平井コーチ「自分を見つめなおして」

萩野選手を指導する平井伯昌コーチは15日、合宿先のスペインから帰国して成田空港で報道陣の取材に応じました。

平井コーチは、萩野選手が日本選手権を欠場することについて「現地でも連絡を取り合っていたが、今の状態を考えるととても大会に出場できる状況ではないと思う。東京オリンピックに向けてはふつうに考えれば危機的状況だが、どうプラスに変えることができるか、まずは本人と会って話をして解決方法を考えたい」と話しました。

そのうえで、「オリンピックで金メダルをとってからモチベーションの部分で苦しんでいる。自分のためというより、人の期待に応えなければいけないという義務感が強く、なんのために泳いでいるのかという葛藤があったと思う。立ち止まって自分のことを見つめ直すことが必要で、本人には『次にスタートするときは自分のために泳ぎなさい』と伝えた」と話していました。