「モスクが血の海に」 銃乱射で“死者9人超”報道も NZ

「モスクが血の海に」 銃乱射で“死者9人超”報道も NZ
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ニュージーランド南部のクライストチャーチにあるイスラム教の礼拝所・モスクで何者かが銃を乱射し、複数の死傷者が出ています。警察はこの事件で1人の身柄を拘束したと発表しました。また、現地メディアは、死者が9人を超えたと伝えています。
日本時間の15日午前10時ごろ、ニュージーランド南部のクライストチャーチ中心部にあるモスクで何者かが銃を乱射しました。

ニュージーランドの警察は日本時間の正午ごろ、フェイスブックを通じて会見し、事件は少なくとも2か所のモスクで起き、複数の死者が出ていると発表しました。

そして、これまでに1人の身柄を拘束したと明らかにしたうえで、単独犯による犯行かどうかはわからないとして、市民に対して、引き続き安全な場所にとどまるよう呼びかけています。

また、現地メディアは死者が9人を超えたと伝えています。

ニュージーランドの公共放送・TVNZは、けが人がおよそ40人に上っていると伝えています。

クライストチャーチにある病院で撮影された映像には、担架で人が次々と運び込まれる様子が映っていて中にはぐったりとして動かない人もいます。

現地の新聞、「ニュージーランド・ヘラルド」は、モスクから逃げ出した男性の話として「犯人は白人の男で、軍服のような服を着て、足にいくつもの弾倉をくくりつけていた」と伝えています。

現場のモスクは

現地メディアは目撃者の証言などから2つのモスクが襲撃された可能性があると伝えています。

それによりますとこのうち一つはクライストチャーチ中心部のクライストチャーチ駅近くの「ヌール・モスク」です。

このモスクは公園の西側に位置し、周辺は地元の人たちが散歩したりジョギングしたりする憩いの場となっています。

もう一つは、一つ目の現場から東に5キロほど離れたリンウッド地区にある「リンウッド・モスク」です。

モスクの中にいた男性「震えが止まらない」

銃撃があったモスクの中にいた男性は「何が起きたのか表現のしようもない。30分ほど震えが止まらなかった。犯人は、いろいろな部屋をまわり、女性にも銃を向けていた。銃撃は20分くらい続いた。けが人は50人から60人程度といたと思う。なぜ、こんなことが起きたのかわからない」と振り返りました。

「モスクは血の海」

地元メディアは、襲撃のあったリンウッド地区のモスクから逃げ出した男性の話として「当時、モスクの中には、およそ110人がいて、すべての人が身を守ろうとした。銃声が聞こえなくなってから、立ち上がって逃げ出した。モスクは血の海だった。5分後に警察が到着し、私たちを助け出してくれた」と伝えています。

アーダーン首相「最悪の日の一つ」

ニュージーランドのアーダーン首相は事件を受けて緊急の記者会見を開き、「容疑者の男1人を拘束したが、ほかにも関わった人物がいる可能性がある。詳しいことは分かり次第、改めてお知らせする」としたうえで、「犠牲者の数については現時点では確認できていない」と述べました。

そして、「ニュージーランドにとって最悪の日の一つだ。巻き込まれたのはニュージーランドを移住先に選んだ移民や難民かもしれない。私の心は事件に巻き込まれた人々とともにある」と話していました。

このほかアーダーン首相は、犯人が拘束されるまでは屋内にとどまるよう国民に呼びかけました。

領事事務所 在留邦人に安全確保呼びかけ

クライストチャーチにある日本の領事事務所によりますと、現地に住む日本人はおよそ3000人で、外務省の安全情報サイトに登録している旅行者などを含めると滞在しているのはおよそ1万4000人に上るとみられるということです。

領事事務所は現地の日本人に対して事件の概要に加えて警察の指示に従って建物内に待機すること、最新の情報を入手して身の安全を確保することをメールで呼びかけています。

また、クライストチャーチにある日本語の補習校については、週1回、土曜日に授業を行っているということですが、16日は閉校にするよう指示をしたということです。

領事事務所によりますと、今のところ日本人が事件に巻き込まれたという情報は入っていませんが、引き続き情報収集を続けているということです。

モスクにはクリケットチームの選手も

地元メディアによりますと、銃撃事件があったモスクには当時、バングラデシュのクリケットチームの選手たちが礼拝に訪れていたということです。

コーチの1人は「選手たちは怖がってはいたが、大丈夫だ。彼らは銃声は聞いただけで何も見てはいない。銃声を聞いて、選手たちは走って逃げた」と話していたと伝えています。