遺伝子を調べがん治療 「ゲノム医療」学ぶ研修会

遺伝子を調べがん治療 「ゲノム医療」学ぶ研修会
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がん患者の遺伝子を調べ効果が期待できる抗がん剤を選ぶ「がんゲノム医療」が来年度から本格的に始まるのを前に、遺伝子を調べた結果を患者にどのように説明するかなどを医師が学ぶ研修会が国立がん研究センターで開かれました。
「がんゲノム医療」は、遺伝子などを調べて患者に効果が期待できる抗がん剤を探す新しいがん治療の手法で、来年度、検査に公的な医療保険が適用され、地域のがん治療の拠点病院など全国140余りの医療機関で本格的に実施されることになっています。

がんの再発などで標準的な治療では効果が見込めなくなった患者でも再び治療が受けられるケースが増えるとされていて、13日は東京・中央区にある国立がん研究センター中央病院で医師らおよそ100人が参加して研修会が開かれました。

研修では、専門の医師が肺がんの一種では抗がん剤の研究が進んでいることなどから、この検査で新たな薬が見つかる可能性が比較的高いことなどを説明したうえで、「それでもこの検査を受ける患者の1割ほどしか新たな治療薬にたどり着けないと推定され、検査を受ける前からそうした実情を十分に説明してほしい」と話していました。

研修会に参加した医師は「患者からはすでに期待する声が上がっていて、十分に理解したうえで受けられるよう丁寧な説明を心がけたい」などと話していました。

がんゲノム医療の背景

抗がん剤の開発は、「臓器ごと」から「がんの原因となる遺伝子ごと」に変わってきています。

これまでは、肺がんや肝臓がんなど臓器ごとのがんの種類によって抗がん剤が開発され、承認されてきました。

しかし、研究が進んでがんの種類にかかわらず原因となる遺伝子があることがわかってきました。

そのため、近年は、がんの原因となる遺伝子ごとに抗がん剤を開発する方向が強まっています。

「がんゲノム医療」の背景には、このように、遺伝子を調べれば患者ごとに効果が期待できる薬が見つけられる可能性があるという考え方が定着してきたことがあります。