五輪・パラ合宿施設 自治体の約半数 収支計画立てず

五輪・パラ合宿施設 自治体の約半数 収支計画立てず
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東京オリンピック・パラリンピックに向けて、各国の事前合宿などを行う「ホストタウン」に登録する自治体は全国で300を超えています。このうち民間のシンクタンクの調査に回答したおよそ半数の自治体が、合宿で使用するスポーツ施設の収支などの計画を立てていないという調査結果がまとまりました。
この調査は民間のシンクタンク「三菱総合研究所」が東京大会の開催都市とホストタウンの自治体などを対象に実施し、およそ44%に当たる161の自治体から回答を得ました。

このうち、ホストタウンとして、各国の事前合宿を受け入れる予定があるのは125の自治体に上りましたが、ほぼ半数の63の自治体は、こうしたスポーツ施設について大会後の収支などの計画を立てていませんでした。

一方、大会後の収支などの計画を立てていたのは台湾のウエイトリフティングチームを誘致している北海道士別市や、フランスのハンドボールを誘致している山梨県甲州市など27の自治体で全体の21.6%でした。

中でも施設を自治体が直営しているところは計画の策定率が低く、12%にとどまっていました。

さらに、収支について黒字化の見込みがあると回答した自治体は山形県村山市だけでした。

スポーツ政策が専門の早稲田大学の間野義之教授は、「2020年の東京大会をゴールとして捉え、大会後のことを考えていない自治体が多い。施設が負のレガシーとならないようにするため、中長期的な維持管理や地域での役割を計画して市民の意見を聞きながら施設の在り方を考えることが大切だ」と指摘しています。

“利用者数不明で見通し立てられない”

施設について収支の計画などが立てられないと回答した自治体の1つは三重県四日市市です。

ホストタウンとして、来年7月にカナダの体操チームの事前合宿を誘致した四日市市は、現在およそ101億円をかけて新たな体育館を整備しています。

市はこの体育館を民間委託するまでの3年間は直営する方針です。

年間の支出は光熱費などで4億円かかると試算しましたが、収入については、誘致できる大会の数や、利用者数が不明なため、見通しが立てられないと言います。

四日市市スポーツ課の村田真司課長は「公共施設であるため、市民が活用できて、喜んでもらえるものであれば、赤字もやむをえない部分はある。負のレガシーにならないよう、努力することが重要だと思う」と話しています。