児童虐待防止 医療機関と行政が連携を

児童虐待防止 医療機関と行政が連携を
子どもへの虐待を防ぐため、産婦人科の医師などが妊婦や産後まもない母親への支援策を考えるシンポジウムが開かれ、医療機関と行政の連携の在り方について意見が交わされました。
このシンポジウムは、妊娠中や産後まもない母親への支援を通じて子どもへの虐待を防ごうと、日本産科婦人科学会が東京都内で開きました。

冒頭、学会の藤井知行理事長が「千葉県野田市の事件など、児童虐待は大きな社会問題だ。妊娠や出産の環境によって子どもへの愛着を持てない母親が虐待をするケースがあり、こうした母親へのケアが必要だ」と述べて、医療現場での対策の重要性を指摘しました。

シンポジウムでは長年母親への支援に取り組んでいる大阪の医師が講演し、妊娠中の検診や出産後の定期的な問診によって母親の様子に変化や異常がないかを早い段階で把握し、虐待の防止につなげることが重要だと説明しました。

そのうえで、医療機関と行政では母親の虐待のリスクなどについて着目する点が異なるため、両者の連携が十分に取れていないとして、今後、共通して評価できる項目を検討する必要があると指摘しました。

シンポジウムを主催した学会の荻田和秀医師は「児童虐待を防ぐうえで医療機関と行政の連携は十分とは言えないと思う。両者の信頼関係を築くとともに、どのような情報を共有し、活用していくか話し合いを進める必要がある」と話していました。