津波で被害 農水産物の直売所が再開 宮城 山元町

津波で被害 農水産物の直売所が再開 宮城 山元町
東日本大震災の発生から11日で7年11か月です。津波で大きな被害を受けた宮城県山元町では、特産のいちごなどを販売する直売所が再開し、大勢の人でにぎわいました。
山元町の農水産物直売所「やまもと夢いちごの郷」は震災の津波で全壊しましたが、町が復興のシンボルとして、JR常磐線の坂元駅前に新しい施設をつくり、9日から営業を始めました。

特産のいちごをはじめ、地元でとれた野菜や果物、それに新鮮な魚介類が販売され、3連休最終日の11日は大勢の買い物客でにぎわいました。

なかでもいちごは次々に売れて、何度も追加で仕入れては店頭に並べられていました。

73歳の男性は「孫と一緒に、特産のいちごを食べたいです」と話していました。

直売所の支配人の馬場健保さんは「予想の3倍以上の人に来ていただき、ものすごく期待を感じています。期待を裏切らないように、品ぞろえなどで頑張っていきます」と話していました。

山元町のいちご農家は

山元町で15年余りにわたっていちごを育てている深沼陽一さん(38)は、震災の津波で自宅や農業用ハウスのほとんどを流されました。

農家をやめようと思ったこともありましたが、特産のいちごで復興を後押ししようと、以前の半分のおよそ30アールのハウスをつくり、震災の年の秋に生産を再開しました。

深沼さんは「黒い津波が町のすべてを飲み込んでいくのを見た時は、もういちごの生産は絶対できないと思いました。しかし、いろいろな人と話したり、町の復興を考えたりして、新たな挑戦でゼロから始めようと考えました」と話していました。

その後、およそ160アールに規模を拡大し、地元の農家を雇用して、新しい品種やいちごを使った商品の開発を行っています。
中でも、冷凍したいちごをスライスし完熟いちごのソースと練乳をかけたスイーツは人気を集め、山元町のブランドに認定されました。

深沼さんは「震災からの復興は落ち着いたと思うかもしれませんが、復興していない所はまだまだたくさんあります。特産のいちごで町のことを知ってもらい、地域の活性化につなげたい」と話していました。