市川海老蔵さん「團十郎」襲名へ

市川海老蔵さん「團十郎」襲名へ
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人気歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが、江戸時代から続く歌舞伎界の大名跡、市川團十郎の十三代目を来年、襲名することになりました。
これは、14日、市川海老蔵さんが東京の歌舞伎座で記者会見して明らかにしました。

市川團十郎は、江戸時代から続く歌舞伎界の大名跡で、6年前に亡くなった海老蔵さんの父親が十二代目を務めていました。

海老蔵さんはこれを襲名して、来年5月の公演から十三代目市川團十郎白猿を名乗るということです。

会見で海老蔵さんは「歌舞伎界にとって大変大きな名跡でございます。このうえは己の命のかぎり懸命に歌舞伎に生きて参りたいと思う所存でございます」と襲名への決意を述べたうえで、「この時代に生きていることを多くの人に感じてもらえるような團十郎像を描いていきたい」と話しました。

また、これに合わせて海老蔵さんの長男、堀越勸玄くん(5)が八代目市川新之助を襲名することになり、勸玄くんは「父も名乗っておりました市川新之助の名跡を八代目として相続いたします」と元気よくあいさつしました。

海老蔵さんは歌舞伎の名門、市川宗家に生まれ、華のある立役として「勧進帳」の弁慶や「助六」などさまざまな役をこなし、スケールの大きな芸風で活躍しています。

市川海老蔵さん 日本を代表する歌舞伎俳優として活躍

市川宗家は、江戸時代から続く歌舞伎の名門で、「團十郎」は歌舞伎界を代表する大名跡です。

江戸時代に活躍した初代團十郎は、勇壮な様式美の「荒事」という芸を舞台に取り入れ、その後、家の芸となって受け継がれている「歌舞伎十八番」は團十郎が代々得意としてきました。

この家に生まれた海老蔵さんは、昭和60年に7歳で七代目市川新之助を襲名し、早くから大役を任されて研さんを積んできました。

平成15年には、NHKの大河ドラマ「武蔵MUSASHI」で主役の宮本武蔵を演じるなど、映画やドラマでも幅広い舞台で活躍してきました。

平成16年に十一代目市川海老蔵を襲名した直後に父親の團十郎さんが白血病で緊急入院し、父親不在の中で興行に臨みました。

海外公演にも意欲的に取り組み、平成19年には世界最高峰の舞台の1つ、パリ・オペラ座で闘病中の團十郎さんとともに初めての歌舞伎公演を行い、歌舞伎の魅力を世界に伝えました。

平成25年に團十郎さんが亡くなり、海老蔵さんは、お家芸を守るだけではなく古典の復活や新作にも意欲的に取り組み、名門を守ってきました。

特に、片足を踏み出して客席を力強くにらみつけることで魔よけをする「にらみ」は、海老蔵さんの芸の真骨頂とも言われています。

今月の公演では、長男の堀越勸玄くん、長女の麗禾さんと親子3人で共演する舞台に臨んでいます。

私生活では、平成22年にフリーアナウンサーの小林麻央さんと結婚し、2人の子どもをもうけますが、おととし麻央さんが乳がんのため34歳で亡くなり、直後の会見では「彼女から教わったこと、今後も教わり続けることは『愛』なんだと思います」などと涙ながらに語りました。

また、ブログで日々の活動を発信しているほか、2020年東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会に文化や教育面でのアドバイスを行う専門の委員会のメンバーも務めるなど、日本を代表する歌舞伎俳優として活躍しています。

「その時が来たという感じ」

市川海老蔵さんが大名跡の十三代目團十郎を襲名することを受けて、東京・銀座の歌舞伎座では喜びの声が多く聞かれました。

神奈川県の60代の女性は、「その時が来たという感じで待っていました。お父さんや奥さんが亡くなられ、大変なことを乗り越えての襲名で、とても楽しみです。歌舞伎界を背負って立つ人になると思います」と話していました。

千葉県の70代の女性は、「先代の團十郎さんと同年代ですが、海老蔵さんも活躍されてますますよい役者になっているので、とても楽しみです。千葉は成田山でご縁があるので応援したいと思います」と話していました。

千葉県の50代の男性は、「古い歌舞伎俳優が大勢亡くなられたので、若い人が実力をつけて大きな名前を継ぐのはいいことだと思います。年を重ねるごとに役者としての幅を広げて、いろんな挑戦をしてほしい」と話していました。