きょう日ロ外相会談 ロシアは原則的立場を表明へ

きょう日ロ外相会談 ロシアは原則的立場を表明へ
日本とロシアとの北方領土問題を含む平和条約交渉で14日、両国の外相会談がモスクワで行われます。ロシアとしては、北方領土は第二次世界大戦の結果、ロシアの主権下になったことを日本が認めることが、交渉を進展させる前提条件だという原則的な立場を表明する方針です。
日本とロシアとの平和条約交渉では、去年11月、安倍総理大臣とプーチン大統領が、平和条約の締結後、歯舞群島と色丹島を引き渡すことを明記した日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速させることで合意しました。

これを受けて14日、交渉責任者を務める河野外務大臣とラブロフ外相のはじめての交渉がモスクワで行われます。

ロシアとしては、北方領土がロシアの主権下になったことを含め、第二次世界大戦の結果を日本が完全に認めることが、解決策の選択肢を見いだすための最も重要な前提条件だという原則的な立場を改めて表明する方針です。

また、ロシア側は、国内で北方領土の引き渡しに反対する世論が高まるなかで、このところ日本側から交渉の進展に強い意欲を示した発言が相次いでいることに神経をとがらせていて、「交渉は静かな環境の中で行うべきだ」としています。

ロシアとしては、今回の外相会談で、日本側にこうした立場を伝えるとともに、日本の出方をうかがうものとみられます。

ラブロフ外相 これまでも原則的な立場繰り返す

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相(68)は、冷戦時代の1972年にソビエト外務省に入り、外務次官や国連大使を歴任したあと、ロシアの外相に就任した、いわゆるたたき上げの外交官です。

プーチン大統領からの信頼が厚く、1期目の2004年3月に任命されて以来、15年近くにわたって外相を務め、現職の閣僚の中で在任期間が最も長いことで知られています。

ラブロフ外相の就任後、ロシアは、2008年のジョージアとの紛争や2014年のクリミア併合などのウクライナ情勢、それに2015年のシリア内戦への軍事介入などで欧米と鋭く対立し、ラブロフ外相はそのたびに、国益のためなら欧米との関係悪化もいとわない、強硬な姿勢を貫いてきました。

北方領土問題をめぐっては、2007年6月、ロシアの外相として初めて国後島と色丹島を訪れるなど、ロシアの領土だとする姿勢をたびたび示してきました。

最近は、北方領土が第二次世界大戦の結果、ロシアの主権下になったことを認めるよう日本側に迫っているほか、日ソ共同宣言に基づいて平和条約の締結後、歯舞群島と色丹島を引き渡すにあたっては、アメリカ軍が駐留しないことを確約するよう求めるなど、ロシアの原則的な立場を繰り返し、今後も日本にとって手ごわい交渉相手になることが予想されます。

ロシア外務省報道官 「日本側が共同会見拒否」と非難

ロシア外務省のザハロワ報道官は国営テレビのインタビューで、14日の日ロ外相会談の終了後に共同で記者会見を開くことを日本側が拒否したと述べ非難しました。

ザハロワ報道官はインタビューの中で「驚くべきことに、外相会談の直前になって、日本側は会談結果に関する共同記者会見を行わないよう求めてきた」と述べました。

そのうえで「日本は外相会談の前に情報を流出させ、日本国内そして交渉全体に、神経質な雰囲気を作り出す。その一方で、会談結果を報道機関に伝えることを望んでいない。実におかしなやり方だ」と述べて、日本政府を非難しました。