トランプ大統領 メキシコ国境訪問し壁の必要性を改めて強調

トランプ大統領 メキシコ国境訪問し壁の必要性を改めて強調
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アメリカでメキシコとの国境沿いの壁の建設費をめぐる与野党の対立で政府機関の一部閉鎖が続く中、トランプ大統領は南部テキサス州の国境地帯を訪問し、壁の必要性を改めて強調しました。
アメリカでは、トランプ大統領が求めているメキシコとの国境沿いの壁の建設費をめぐって与野党が対立し、予算が成立していないため政府機関の一部閉鎖が続いています。

こうした中、トランプ大統領は10日、南部テキサス州のメキシコとの国境地帯にある都市マッカレンを訪れ、地元の国境警備当局の当局者らと意見交換しました。

この中でトランプ大統領は、「民主党側がコンクリートの壁が気に入らないなら、鉄製の障壁と呼んでもいい。強力なものを作る」と述べ、改めて壁の建設の必要性を強調しました。

そのうえで、「民主党やメディアは国境の危機を『でっちあげだ』と言っているが、それこそがでっちあげだ」と述べ、民主党やメディアを批判しました。

トランプ大統領は非常事態を宣言して、議会の承認を経ずに大統領の権限で壁の建設を指示することも辞さない構えを示していますが、国境地帯を視察した際、報道陣から宣言の時期の見通しについて問われると、「議会との協議次第だ」と述べるにとどめ、改めて民主党に譲歩を迫りました。

トランプ大統領と民主党との意見の隔たりは依然として大きく、事態打開の見通しは立っていません。

大統領訪問の街では賛成・反対両派がデモ

トランプ大統領が10日に訪問したメキシコとの国境地帯にある南部テキサス州マッカレンでは、訪問にあわせて壁の建設を支持する人たちと反対する人たちの双方によるデモが行われました。

デモは、壁の建設の支持者と建設に抗議する人たち、それぞれ数百人が参加して空港近くの大通りをはさんで向かい合う形で行われました。

このうち壁の建設の支持者はアメリカの国旗などを掲げて、「不法移民を排除するためには壁が必要だ」と訴えていました。デモに参加した地元の白人の男性は「ここに暮らしているから、薬物が密輸されたり、子どもが不法移民による犯罪の被害に遭ったり、いかに国境地帯がひどいかを肌で感じています。外国での戦争に多額の費用をつぎこむくらいならアメリカを守るために壁を建設すべきです」と話していました。

一方、壁の建設に反対する人たちは「壁は要らない」などと書かれたプラカードを掲げて、「アメリカは移民の国だ。移民を歓迎する」などと訴えていました。デモに参加したヒスパニック系の男性は「私は生まれも育ちもこの町ですが身の危険を感じたことはありません。トランプ大統領は『危機』をでっちあげて人々の恐怖心をあおっているだけです」と話していました。

デモの現場では参加者がお互いにののしりあったり、小競り合いになったりする場面もみられ、トランプ大統領が目指す壁の建設をめぐって国境地帯でも意見が真っ二つに分かれていることがうかがえました。