フランス全土で再び反マクロン政権デモ 700人拘束

フランス全土で再び反マクロン政権デモ 700人拘束
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フランスで8日、マクロン政権に抗議する大規模なデモが先週末に続いて行われ、パリでは治安部隊がデモの参加者に催涙ガスを発射するなど小競り合いも起きています。内務省によりますと、これまでに全国で合わせて3万人余りがデモに参加し、およそ700人が拘束される事態になっています。
フランスでは、燃料税の引き上げへの反発をきっかけにマクロン政権に対する抗議行動が全国に広がり、8日、先週末に続いて大規模なデモが行われ、内務省によりますと、これまでに全国であわせて3万1000人が参加しています。

パリでは観光名所のシャンゼリゼ通りなど各地で、抗議運動のシンボルとなっている作業用の黄色いベストを着た人たちが、マクロン大統領の退陣を求める声を挙げ、治安部隊が催涙ガスを発射するなど小競り合いも起きています。

政府は全国に8万9000人の治安部隊を配置して警戒にあたっていて、危険物を所持していたなどとしてこれまでに全国でおよそ700人を拘束したということです。

クリスマスを前にしたこの時期、パリは買い物客や観光客でにぎわいますが、ルーブル美術館やエッフェル塔など観光施設の多くが閉館、中心部のデパートも閉店し、異様な雰囲気に包まれています。

現地の日本大使館は日本人や観光客に外出を控えるよう呼びかけるとともに、やむを得ず外出する場合、周りの状況に十分注意するよう呼びかけています。

デモ参加者「税金に不満」

シャンゼリゼ通りでは8日朝(日本時間8日夕方)から黄色いベストを着た大勢の人たちが集まり、「マクロン大統領は退陣しろ」などと叫びながら行進していました。

デモの参加者の多くは地方から集まってきた人たちで、北東部ロレーヌ地方の乳製品の製造工場に勤務する22歳の男性は「今の給与は低すぎて携帯電話や家賃を支払えば月末には1ユーロも残らず、貯金もできません。燃料税をはじめ税金は何もかもが高く、政府は私たちの声を聞いて状況を改善すべきです」と話していました。

南西部ランド県からパリに来た年金生活者の62歳の男性は「マクロン大統領は金持ちのための大統領で、貧しい人たちに耳を傾けてくれません。燃料税の問題をはじめ、多くの市民がマクロン大統領に失望しているのだと伝えたい」と話していました。

中部クレルモンフェランのレストランで働く21歳の女性は「いくらなんでも税金が高すぎて我慢できません。このままでは生きる権利すら脅かされます」と憤っていました。

日本人観光客も不安の声

厳戒のパリ、日本人観光客も影響を受けています。

友人とヨーロッパを旅行しているという女子学生は「黄色のベストを着た人たちがたくさんいて、怖いなと感じました。観光地の施設や店もほとんど閉まっているのできょうはホテルで過ごします」と不安そうに話していました。

父親と2人で訪れている会社員の男性は「1年前から計画していた旅行なので、このようなタイミングと重なってしまい残念でなりません」と話していました。

7日に日本から到着したばかりだという会社員の男性は「こういった状況ではありますが安全に気をつけながら旅行を続けます」と話していました。

日本食レストランも休業余儀なく

パリ中心部の日本食レストランが集まる一角では8日、多くの店が臨時休業を余儀なくされるなどビジネスにも影響が広がっています。

厳戒態勢の中で通常どおり店をオープンした日本食の弁当などを扱う店の店長は「これまでのデモを受けて、すでに客足が鈍っており、これ以上影響を出したくなかった。いざという時はすぐに店を閉められるよう心構えをしています」と話していました。