ドイツ与党 メルケル首相後任の新党首選出へ

ドイツ与党 メルケル首相後任の新党首選出へ
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ドイツで、メルケル首相の後任となる与党の党首を選ぶ選挙が7日、行われます。首相の信頼が厚い党の幹事長と、かつてメルケル氏の政敵だった元議員の2人による接戦が予想されています。
2000年から18年にわたって中道右派「キリスト教民主同盟」の党首を務めてきたドイツのメルケル首相は、ことし10月に行われた2つの地方選挙で得票率を大幅に落としたことを受け、首相は続けるものの、党首の座からは退く意向を示しました。

これを受けて、キリスト教民主同盟は7日、北部のハンブルクで開く党大会で党内の代表、合わせて1001人による投票を行い、メルケル氏の後任となる新しい党首を選出します。

党首選挙は、党の幹事長で首相の信頼が厚いクランプカレンバウアー氏と、かつてメルケル氏の政敵だった元議員のメルツ氏の事実上2人による接戦が予想されています。

クランプカレンバウアー氏が党首に就任すれば、政権運営は当面、順調に進むとみられますが、メルツ氏が就任すれば、メルケル首相との関係がこじれ、政権運営が難しくなるとの指摘もあり、党首選挙の結果が注目されます。

クランプカレンバウアー氏とは

アンネグレート・クランプカレンバウアー氏は56歳。

フランスに隣接する人口100万の西部ザールラント州の出身で、2011年から州の首相を務めました。

メルケル首相の難民受け入れ政策などをめぐり、キリスト教民主同盟に逆風が吹いていた2017年の州議会選挙で党を率いて勝利し、党内で高く評価されます。

そして、ことし2月の党大会で、メルケル首相によって党の幹事長に抜てきされました。

女性が幹事長に就任したのは、メルケル首相に続いて2人目です。

クランプカレンバウアー氏について、メルケル首相は「とても信頼している」と評価しており、理性的な言動から「ミニメルケル」と呼ばれるなど、就任当初からメルケル氏の有力な後継者として取り沙汰されてきました。

一方、今回の党首選挙では、難民受け入れの厳格化や同性婚に反対する姿勢を示し、メルケル首相を「左派寄り」だと批判してきた党内の保守派への浸透も図っています。

メルツ氏とは

フリードリヒ・メルツ氏は63歳。

ヨーロッパ議会の議員を務めたあと、1994年からドイツ連邦議会に活動の場を移しました。

メルケル氏が党首に就任した2000年、メルツ氏は保守系議員団のトップに選ばれましたが、2002年にメルケル首相との権力争いに敗れて、ポストを奪われました。

その後、2009年に政界を退き、経済界に転身。複数の大手企業の幹部を務めるなど、経済政策に精通していると評価されています。

また、政界の引退後も党内に太いパイプを残し、党の重鎮の元財務相などがメルツ氏への支援を表明しています。

メルツ氏は、メルケル首相によって失脚させられたことから、今回の立候補は「復しゅう」ではないかとの見方も持ち上がっています。

一方、メルツ氏はみずからが党首に選ばれた場合、メルケル首相と「うまくやっていける」と述べ、協力して党の運営にあたる姿勢を示しています。