米軍機墜落 不明の5人 自衛隊は夜を徹して捜索へ

米軍機墜落 不明の5人 自衛隊は夜を徹して捜索へ
6日未明、高知県沖の太平洋上で、アメリカ軍岩国基地に所属する戦闘攻撃機と空中給油機が訓練中に接触し、海上に墜落しました。2機に乗っていた7人のうち、これまでに2人が救助されました。残る5人の行方は分かっておらず、自衛隊は夜を徹して捜索を続けることにしています。
6日午前1時40分ごろ、山口県岩国市にあるアメリカ軍岩国基地に所属するFA18戦闘攻撃機とKC130空中給油機が、高知県の室戸岬の南、およそ100キロの上空で接触し海上に墜落しました。

FA18には2人、KC130には5人の合わせて7人が乗っていましたが、このうちFA18に乗っていた1人が午前5時40分ごろ現場付近の海域で救助され、意識はあるということです。

また、午前10時45分ごろには海上保安庁の巡視船がもう1人を発見し、昼過ぎに海上自衛隊の艦艇が救助しましたが、詳しい容体は分かっていません。

この1人は、発見された際、航空機のシートに固定された状態だったということで、FA18から緊急脱出したとみられるということです。

一方、残る5人の行方は依然として分かっておらず、自衛隊は、夜を徹して捜索を続けることにしています。

2機は訓練中でしたが、空中給油の最中だったかどうかなど詳しい状況は分かっておらず、防衛省はアメリカ軍に問い合わせて確認を進めています。

米海兵隊 2人救助も1人の容体明らかにせず

事故についてアメリカ海兵隊は新たに声明を発表し「事故を起こした機体は通常の訓練を行っていて、空中給油は訓練の一部だ」としたうえで「事故当時の状況については現在調査中だ」としています。

また、FA18戦闘攻撃機とKC130空中給油機の乗組員合わせて7人のうち2人が救助されたことを明らかにしました。

このうち1人の容体は安定しているということですが、もう1人については「地元の病院に搬送している」とし、詳しい容体は明らかにしていません。

海兵隊は、海上自衛隊や海上保安庁の支援も受けて残る5人の捜索を続けているということです。

自衛隊元空将「空中給油訓練は日常的」

ロイター通信などは、空中で給油中に事故を起こしたと伝えています。

空中給油について、航空自衛隊で戦闘機のパイロットを務めた元空将の永岩俊道さんは「戦闘機は搭載できる燃料が限られており、上空を飛行しながら燃料を補給してもらう必要がある。このため空中給油の訓練は日常的に行っている。給油は時速400キロくらいの速度で飛行しながら行うが、今回の機体では給油を行うホースが30mほどしかなく、少し判断を誤ると衝突するリスクがある」と指摘しています。

そのうえで「現段階では事故の詳細は把握できていないだろうが、基本的に事故はあってはならない。同じような事故が起きないよう、徹底的な原因の究明をアメリカ軍に求めていくことが非常に重要だ」と話しています。

高知県知事「過去にも墜落 不安増幅させる」

高知県の尾崎知事は6日午後4時すぎ、県庁で報道各社の取材に応じました。

この中で「安否不明の乗員の無事を願っている」としたうえで「アメリカ軍の訓練自体は日米安全保障体制の中で必要だと認識しているが、事故は過去3回の墜落事故を経験した高知県民や漁業者の不安を増幅させるもので、誠に遺憾と言わざるをえない」と述べました。

そのうえで「米軍には再発防止策と原因究明を国を通して申し入れていく」と述べました。