北海道地震から3か月 各地で祈り 再建へ不安の声も

北海道地震から3か月 各地で祈り 再建へ不安の声も
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震度7の揺れを観測した北海道地震の発生から6日で3か月です。土砂崩れで多くの人が亡くなった厚真町では、各地で犠牲になった人たちに祈りがささげられました。

厚真町の各地で祈り

9月の北海道地震による土砂崩れで36人が亡くなるなど甚大な被害が出た厚真町では、いまも住宅を押しつぶした土砂が田んぼに流れ込み、そのままになっています。

地震発生から3か月の6日、各地で犠牲になった人たちに祈りがささげられました。

このうち富里地区の土砂崩れ現場には、朝から地元の人たちが訪れ犠牲になった人を悼みました。
亡くなった佐藤正芳さんの住宅があった場所では、農家仲間の伊部義之さんが手を合わせました。
伊部さんは「何も悪いことをしていないのに亡くなってしまって、悲しいというよりも悔しいです。その気持ちは時間がたっても忘れられません」と話していました。

また、これまでにおよそ4300人が活動した町の災害ボランティアセンターでは、職員たちが業務を始める前に集まり、黙とうをささげました。

松田敏彦センター長は「3か月という期間は長いものの、気持ちとしてはあっという間でした。今後も被災者の心に寄り添って活動を続けたいです」と話していました。

被災した神社で復興願い祈り

また、厚真町の神社では、復興への願いを込めた祈りがささげられました。

およそ110年前に創立された厚真町の厚真神社は、北海道地震で鳥居が倒れたり、本殿の一部が壊れたりと大きな被害を受けました。

宮司の黒澤壽紀さんは、みずからも被災し避難生活を余儀なくされていますが、地震以降も朝拝と呼ばれる神事を欠かさずに行っています。

本殿では太鼓を力強くたたいたあと、地震で亡くなった人々を弔う復興への祈りがささげられていました。

宮司の黒澤壽紀さんは「3か月は長いようで短い、何かむなしい日々が続いていました。町民の安全をお祈りし、もとの穏やかなふるさとに戻るようできるかぎり努力していきたい」と話していました。

厚真神社では来月の初詣にむけ、倒れた鳥居の撤去や参道の整備などを行うことにしています。

むかわ町民「再建進むか心配」

北海道地震で震度6強の揺れを観測したむかわ町では、「町の再建が進むのか心配だ」などと不安の声が聞かれました。

震度6強の揺れを観測したむかわ町では、住宅被害が相次ぎ、全壊が28棟、半壊が114棟、一部損壊が2343棟と大きな被害が出ました。

地震から3か月がたち、町の中心部では被害を受けた建物が取り壊されて、さら地になった場所が目立っています。

88歳の男性は、「町の中心部で多くの建物が壊れた無残な様子を見ると、再建は大変なことだと感じる。人口が減ってきているので何か対策をして住民が戻ってくる町になればいいと思う」と話していました。

72歳の女性は、「これからの冬の間に地震が起きたら大変だと思うが、頑張っていきたい」と話していました。

安平町 今後の生活に不安の声

北海道地震で震度6強の揺れを観測した安平町の仮設住宅では、厳しい冬を前に今後の生活への不安の声が聞かれました。

70代の女性は、「この3か月は周りの人に支えられ、あっという間でした。人生が狂ったと言えば大げさですが、ついの住みかと思って、退職金を使いバリアフリーにした家も壊れてしまいました。仮設住宅は風呂が狭いので、体が悪い夫は入浴が大変です。高齢で車の運転ができなくなることも考えると駅やバス停が近い公営住宅に入りたいです」と話していました。

70代の女性は、「安平町がとても好きなので住み続けたいですが、家を直すにもかなりのお金がかかり、先のことを考えると不安です。家の雪かきにも行かなければいけないので、二重生活のような感じです。少しずつこれからのことを考えなくてはいけませんが、まだそこまで心がついていきません」と話していました。

また、40代の男性は「地震で妻がけがをするなどいろいろなことがありましたが、あっという間の3か月で、もう冬かという感じです。余震があり不安な気持ちもありますが、だいぶ落ち着いてきたので、復興に向けて徐々に進んでふだんどおりの生活にいち早く戻りたいです」と話していました。

官房長官「被災地の復旧・復興に全力で取り組む」

菅官房長官は午前の記者会見で、「政府として、地震発生以来、被災者が困難な避難所生活を1日も早く終えることができるよう全力を尽くしてきた。すでに215戸の仮設住宅が完成しており、被災者に速やかに入居してもらえるよう後押しをしていきたい。被災者が希望を持って前を向いて再建に取り組むことができるよう、被災地の復旧・復興に全力で取り組んでいきたい」と述べました。