サウジ皇太子の元側近2人に逮捕状 トルコ検察

サウジ皇太子の元側近2人に逮捕状 トルコ検察
サウジアラビア政府を批判してきたジャーナリストがトルコで殺害された事件に関して、トルコの検察は、サウジアラビアのムハンマド皇太子の元側近2人の逮捕状を取り、皇太子の関与を否定するサウジアラビア側に対して幕引きを許さない姿勢を示した形です。
サウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ氏がことし10月にトルコにあるサウジアラビア総領事館で殺害された事件では、サウジアラビア政府が、情報機関のアシリ副長官やカフタニ王室顧問など高官5人を更迭し、11人を起訴しています。

一方、トルコでも捜査が続けられていて、5日、トルコの検察は、アシリ元副長官とカフタニ元王室顧問が事件の計画に関わっていた疑いが強まったとして、2人の逮捕状を取りました。2人はムハンマド皇太子の側近だったことで知られています。

サウジアラビア政府はムハンマド皇太子の事件への関与を否定し続けていますが、4日には、アメリカのCIA=中央情報局の長官から説明を受けたアメリカ議会上院の議員たちが、「皇太子の関与なしに事件が起きた可能性はゼロだ」などと発言しています。

皇太子を守ろうとするサウジアラビア政府が、今回トルコで逮捕状が出された2人の引き渡しに応じることはないとみられますが、トルコとしては、逮捕状を取ることによって、サウジアラビア側に対して、早期の幕引きを許さない姿勢を示した形です。
事件をめぐり、トルコのチャウシュオール外相は、5日、訪問先のブリュッセルで報道陣に対し、サウジアラビアは捜査で判明した事実を十分に公表していないと不満を示したうえで、「われわれは最後まで捜査を続けるが、行き詰まった場合には、国際的な調査を行うよう呼びかけることもためらわない」と述べました。

ショーン・ペン氏が事件を映画化?

事件の舞台となったイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館の前に、5日、アメリカの著名な俳優で映画監督のショーン・ペン氏が、スタッフとみられる人たち10人ほどとともに現れました。その様子をとらえた映像では、雨が降る中、ペン氏らが映画の撮影を行っているように見えます。トルコのメディアは、ペン氏に関して、「今回の事件についてのドキュメンタリー映画を制作しようとしている」とか、「殺害されたカショギ氏の婚約者、ハティジェ・ジェンギズさんと面会する予定だ」などと大きく伝えています。

ペン氏は、これまで、政治や社会問題を題材に映画を製作しています。今回の事件を映画化すれば、大きな注目を集めて、ムハンマド皇太子の関与を否定し続けるサウジアラビアに対して、改めて批判が高まるきっかけになる可能性もあります。