広がる売り注文 アジア株 軒並み値下がり 米中貿易摩擦が影響

広がる売り注文 アジア株 軒並み値下がり 米中貿易摩擦が影響
5日のアジアの株式市場は、米中の貿易摩擦への懸念などから売り注文が広がり、香港や台湾など各地で株価が値下がりしました。
5日のアジアの株式市場は、4日のニューヨーク市場での株価の急落を受けて、取り引き開始直後から売り注文が広がる展開となりました。

その後、一部で買い戻しの動きが出たものの、各地の代表的な株価指数は4日の終値と比べて、香港と台湾が約1.6%、上海と韓国が約0.6%、シンガポールが約0.3%などと、いずれも値下がりして5日の取り引きを終えました。

市場関係者は「トランプ大統領が中国との貿易をめぐる協議がまとまらなければ、追加の制裁関税を辞さない姿勢を示したことなどで、いったんは後退していた米中の貿易摩擦への懸念が投資家の間で再び広がった。市場は当面、貿易摩擦をめぐる両国の思惑に左右されそうだ」と話しています。

専門家「トランプ大統領の発言に振り回されている」

世界各地で株価が値下がりしたことについて、三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「1日の米中首脳会談を受けて、週明けの東京市場は最悪の事態は回避されたとして楽観的に評価していたが、時間がたつにつれて、90日間で知的財産権の保護といった重要項目で合意するのは難しいのではないかという慎重な見方が広がっていった」と述べました。

そのうえで「市場を見ていると、トランプ大統領の発言に振り回されてしまうという印象が強い。合意できなければ関税を引き上げるというトランプ大統領のツイートは、基本的には国内に強気の姿勢を示すものだったが、市場は額面どおりに受け止めて警戒感を強めている」と指摘しました。

さらに、今後について市川シニアストラテジストは「年明け以降も双方の関係者の発言によって相場がふられる展開は続くと見ている」と述べました。