「判定軽すぎる」北海道地震で被害の住宅 再調査で137棟に

「判定軽すぎる」北海道地震で被害の住宅 再調査で137棟に
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9月の北海道地震で大きな被害を受けた厚真町など3つの町で、住宅の被害調査を改めて行ったところ、「全壊」と判定されるなど、より大きな被害が出た住宅が合わせて137棟に上ることが分かりました。地震から6日で3か月となる中、深刻な被害の実態が改めて浮き彫りになった形です。
厚真町と安平町、むかわ町では、9月の地震で6500棟余りの住宅が被害を受けました。

修理にあたって、公的な支援を受けるには「り災証明書」の発行が必要で、3つの町は、被災した住宅について、「全壊」から「一部損壊」まで4段階の判定を行いましたが、住民からは「判定が軽すぎる」などとして再調査を求める声が相次ぎました。

このため3つの町が330棟余りの住宅を改めて調査した結果、当初の判定よりも大きな被害が出た住宅が、4日までに137棟に上ることが分かりました。

「一部損壊」から「全壊」に見直された住宅も12棟あるということです。

3つの町は、地盤そのものの被害が新たに確認されたり、余震の影響で被害が拡大したりしたケースがあることなどを理由として挙げています。

「半壊」以上と判定された場合には、国と自治体が修理費用の一部を負担する制度などを利用できますが、被災地はすでに冬を迎え、業者の人手不足などの影響もあり、多くの住宅の修理は来年の春以降にずれ込む見通しです。

判定見直しで再建遅れ懸念

自治体による再調査で住宅の被害の判定が見直された住民は、公的な支援が受けられることになる一方、再建が遅れることに不安を抱えています。

厚真町新町に住む徳竹広子さんの住宅は、地震で壁にひびが入ったり、床が傾いたりする被害が出ました。地震のおよそ2週間後に行われた町の調査では、外観の状況から「半壊」と判定されました。

しかし、余震のたびに住宅の基礎部分の亀裂が広がっていることに気づいた徳竹さんは、修理をしても住み続けられないのではないかと不安を感じたといいます。

そこで、より正確な判定をしてもらいたいと、10月になって町に再調査を申請しました。再調査で、町は、外観だけでなく、内部や基礎部分、地盤まで詳しく調べました。

その結果、地盤そのものに亀裂ができ、亀裂に沿って住宅の基礎部分にひびが入っていたことなどが分かり、判定が「全壊」に見直されました。

一方、徳竹さんが心配しているのが再建の遅れです。

「全壊」の判定を受けたため、住宅を元の場所で再建すべきか悩むようになりました。

そのため、まずは地盤を調査してもらおうと町などに相談しましたが、雪によって被害が拡大するおそれがあることから、雪どけを待たなければ調査ができないということです。

さらに、工事を行う業者も人手不足の状態で、徳竹さんはこの冬は仮設住宅で過ごし、住宅の再建をどうするかは来年の春以降に決めたいとしています。

徳竹さんは「雪が降り始めてしまい、どうしたらいいのか分かりません。しかたがありませんが、最初から『全壊』と分かっていれば、もっと早く、次の行動に移せたのではないかと思います」と話していました。