トルコ アメリカ人牧師を釈放 帰国の途に 米のトルコ制裁は

トルコ アメリカ人牧師を釈放 帰国の途に 米のトルコ制裁は
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おととしトルコでおきた軍のクーデター未遂事件に関わったとして起訴され、当局の監視下に置かれていたアメリカ人の牧師が釈放され、帰国の途につきました。アメリカはこれまで牧師の解放を求めてトルコに経済制裁を科し、トルコの通貨安を招いたため、事態が収束に向かうのか、注目されます。
アメリカ人の牧師アンドリュー・ブランソン氏は、おととしトルコで起きた軍のクーデター未遂事件に関わったとして起訴され、当局の監視下に置かれていましたが、アメリカのトランプ政権はブランソン氏の解放を求め、ことし8月、対抗措置としてトルコに経済制裁を科しました。

こうした中、トルコ西部イズミルの裁判所は12日、ブランソン氏に禁錮3年1か月の判決を言い渡したうえで、すでに2年間にわたって拘束されてきたことを踏まえ、釈放することを決めました。

判決を受けて、ブランソン氏は日本時間の13日朝早く、イズミルの空港から帰国の途につきました。

この問題をめぐっては、アメリカによる経済制裁でトルコの通貨リラが急落し、ほかの新興国の通貨安や株安につながるなど、世界経済にも影響を及ぼしました。

ブランソン氏が釈放されたことで、アメリカとトルコの関係が改善され、制裁の解除につながるのか、注目されます。

米 圧力攻勢の背景に中間選挙か

アメリカ人の牧師の釈放はトランプ大統領にとって、みずからの圧力外交の成果であり中間選挙に向け有権者にアピールする材料となります。

ブランソン氏は、トルコでおととし7月に起きた軍のクーデター未遂事件に関わったとして、トルコ当局によって拘束され、その後、起訴されました。トランプ大統領はブランソン氏を解放するようトルコ政府に求めましたが、トルコ側はブランソン氏の勾留を解いたものの自宅で軟禁状態とし、監視下に置き続けました。

この措置に不満を示したトランプ大統領は8月、トルコの法相ら閣僚2人に制裁を科すという異例の措置に踏み切ります。さらに、トルコ側が反発を強めるとアメリカは、トルコから輸入される鉄鋼などの関税を大幅に引き上げ、ステルス戦闘機「F35」の売却も凍結するなどやつぎばやに圧力を強め、両国の関係悪化はトルコの通貨リラの急落を招きました。

ブランソン氏は、トランプ大統領の重要な支持基盤であるキリスト教保守派の「福音派」の牧師で、強硬姿勢の背景には、来月の中間選挙に向け支持固めを図る狙いがあったとみられています。