情報共有し迅速避難できた地区も 岡山 倉敷 真備町

情報共有し迅速避難できた地区も 岡山 倉敷 真備町
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今回の記録的な豪雨で、広い範囲が浸水し大きな被害がでた岡山県倉敷市真備町では、川の水位の情報をいち早く一人暮らしのお年寄りやその家族らに伝え、迅速な避難ができた地区がありました。
真備町の服部地区では浸水被害を防ぐため大雨の際には住民たちが交代で用水路の水をポンプを使って地区を流れる真谷川に排水しています。

今月6日の午後6時半ごろ、地区の男性が排水作業をするため真谷川に到着した際、川の水位はまだ護岸の半分ほどだったといいます。しかしその後、水位がどんどん上昇して、午後8時ごろには排水作業が追いつかなくなり、男性は近くの町内会の会長を務める中尾研一さん(69)に川があふれるおそれがあることを伝えました。

中尾さんは、すぐに町内の10軒ほどの住宅を回り、避難の準備を始めるよう伝え、さらに避難勧告が出された午後10時以降にももう一度、町内を回り、直ちに避難するよう呼びかけたということです。

町内会では5年前に、支援が必要な人の名前や自力で歩けるかどうか、それに緊急連絡先などを記した「要援護者リスト」を作っていて中尾さんは、このリストに基づいて一人暮らしのお年寄りの家族にも連絡し、避難を手助けしてくれるようお願いしたということです。

中尾さんは当時の状況について「1回目の呼びかけでは、必ず避難しないといけないと受け止めた人はほとんどいなかったと思いましたが、2回目ではこちらも強く避難を促したので、避難しようと決断してくれました」と振り返りました。

中尾さんの町内会の大島千登世さん(92)は、当時、平屋建ての自宅で寝ていましたが、中尾さんから連絡を受けて迎えに来た家族の車に乗って避難することができました。

大島さんは「ベッドで寝ていたところに突然、どんどんと戸をたたく音が聞こえてびっくりしました。家族と一緒にどしゃぶりの雨の中、逃げましたが、あの時、逃げていなかったら今ごろ命はありませんでした。地区の人たちのおかげで助かりました」と話していました。

「真谷川」はその後、決壊して一気に水が押し寄せ、服部地区内の別の町内会では亡くなった人もいました。

中尾さんは「服部地区は2本の川に挟まれているうえ、裏手には山が迫り、袋小路になったような場所でみんなが安全に避難するには早く川を渡って向こう岸の高台に避難することが最も大事です。今回は早めの避難が生きたと思います。情報の伝達方法や要援護者の支援方法をもっと充実させ、地域の支え合いによってみんなが助かるシステムを作っていかなければいけないと感じました」と話していました。