熊本県 熊本市議の失職 取り消す決定

熊本県 熊本市議の失職 取り消す決定
議員の兼業を禁止する地方自治法の規定に抵触したとして、ことし3月に熊本市議会の決定で市議会議員を失職し、その後、熊本県に不服を申し立てていた北口和皇氏について、熊本県は12日、申し立てを認め、失職を取り消す決定をしました。
熊本市議会議員を務めていた北口和皇氏は、平成27年度、熊本市漁業協同組合の代表を務めていましたが、「この年度の組合の事業収入のうち市から請け負った事業収入の割合が66%を超えていて、地方自治法が定める議員の兼業禁止の規定に触れる」として、ことし3月の市議会で失職を求める議案が可決され、失職しました。

これに対し、北口氏はことし4月、「兼業禁止の規定には抵触しておらず、失職を取り消すべきだ」として、地方自治法に基づいて、熊本県に不服を申し立てていました。

そして、熊本県は12日、この申し立てを受け入れ、失職を取り消す決定をしました。熊本県の間宮将大市町村課長は、「北口氏が代表を務めていた組合の事業収入のうち、市から請け負った事業の収入は、全体の30%程度にすぎず、地方自治法の定める兼業禁止規定には抵触しない」としています。

北口氏は「法律にのっとって正しい判断を示して頂き、大変ありがたく思う」と代理人を通じてコメントを出しました。北口氏は、裁決を受けて熊本市議会議員に復職しました。

熊本県知事「丁寧かつ慎重に審査」

失職の決定を取り消した熊本県の蒲島郁夫知事は「失職は、市議会で議論が尽くされた結果だと承知しています。ただ、今回の決定は、あくまでも兼業禁止にあてはまるのか、法律と照らし合わせて丁寧かつ慎重に審査したので、ご理解いただきたい」と話しています。

熊本市議会議長「決定取り消しは遺憾」

失職の決定が取り消されたことについて、熊本市議会の朽木信哉議長は「市議会として全会一致で決まった失職が認められなかったことは、不本意であり、誠に遺憾だ。裁決の内容については、改めて精査したい。北口氏は、これまで議会から3回受けた辞職勧告にも応じず、議会や市民に対して説明責任を果たすよう、今後も追及していきたい」と話しています。

熊本市長「みずからけじめをつけるべき」

熊本市の大西一史市長は「裁決では失職を認めなかったが、北口氏がこれまで議員の辞職勧告を合わせて4回受けてきた事実は変わりはない。辞職勧告に対する責任を果たしていないばかりか、市職員への高圧的な態度や暴言などについても否定し続けていて、北口氏の姿勢は断じて容認できるものではない。北口氏みずからが、政治家としてのけじめをつけるべきだ」とコメントを出しました。