米南部の州 教師1万5000人が賃上げ求めデモ 生徒6割が休校対象

米南部の州 教師1万5000人が賃上げ求めデモ 生徒6割が休校対象
k10011441401_201805171107_201805171108.mp4
アメリカ南部の州で、およそ1万5000人の教師が賃上げを要求してデモ行進し、公立学校の生徒の6割が休校の対象となる異例の事態になりました。
16日午前、南部ノースカロライナ州の州都ローリーでは、1万5000人の教師たちが議会に通じる道路で、賃上げを求めるプラカードを掲げてデモ行進しました。

参加した公立中学の教師は、「私の同僚教師は皆、家庭教師とか、週末勤務とか、ベビーシッターなどの副業を収入の足しにしている」などと訴えていました。

デモは平日の午前中に行われたため、ノースカロライナでは、150万人の公立学校の生徒の6割が休校の対象になる異例の事態になりました。

アメリカでは、共和党が議会の主導権を握る州で、減税が行われる代わりに教育予算が削減され、社会問題になっています。

南部のウェストバージニア州や、西部、アリゾナ州など教育予算の削減の影響で、教師の賃金の引き下げが行われた州では、ことしに入り、教師による賃上げを求めるデモが相次いでいます。

生徒の母親は、「教師は学校で一生懸命やってくれて感謝しているが、予算削減が続くようだと気がかりです」と話していました。

アメリカでは、教育予算の配分をめぐって共和党と民主党の意見が異なっていて、ことし11月に予定される中間選挙の主要な争点となるか注目されます。

教員の94%が教材を自費で賄った経験

デモ行進に参加した教師たちの中には、授業で使う教材の一部を自費で賄わざるをえない現状に不満を示している人もいました。

このうち、みずからの生徒とともに参加した公立小学校の女性教師は、「学校で使う教材の予算を求めるために参加した。教師が自分のお金を多くつぎ込むべきではない」と述べて、教師の金銭負担を軽減するためにも予算の増額が必要だと主張しました。

アメリカの教育省は15日、全米の小学校から高校までの公立学校の教員の94%が授業で使う教材を経費ではなく自費で賄った経験があるという調査結果を発表しています。

それによりますと、2014年から2015年に教師が配布物など教材の購入に充てた自費は、平均479ドル(日本円で5万3000円)に上っています。