「日本は暑い!」 外国人に熱中症注意呼びかけ

「日本は暑い!」 外国人に熱中症注意呼びかけ
16日は各地で真夏日となり、東京 新宿では日本の暑さに慣れていない外国人観光客に英語で熱中症の注意点を書いたリーフレットを配り、対策を呼びかけました。
このリーフレットは、日本を訪れる外国人が増えていることから、日本気象協会がことし初めて作成しました。

リーフレットは当初来月から配布する予定でしたが、16日は東京 練馬区などで30度以上の真夏日となったほか、都心でも30度近い暑さとなったため、急きょ新宿区の観光案内所で配布を始めました。

リーフレットには、英語で熱中症の応急処置法や119番通報の方法などが記載されていて、多くの外国人に受け取ってもらえるよう、一部を切り外して折り紙として使えるよう工夫されています。

案内所のスタッフは次々と訪れる外国人にリーフレットを手渡しながら、熱中症に注意するよう呼びかけていました。

初めて日本を訪れたというアメリカ カリフォルニア州の男性は「日本はとても暑いです」と英語で話していました。

日本気象協会の曽根美幸さんは「訪日外国人向けの熱中症対策は決して十分ではありません。これから東京オリンピック・パラリンピックがある2020年に向けて日本を訪れる外国人も増えてくるので、正しい熱中症対策を呼びかけていきたい」と話しています。

リーフレットは、東京・新宿をはじめ京都や沖縄など全国17か所で順次配付される予定です。

「倒れそうになったことも」エジプト人も暑さに悲鳴

日本よりも暑い国々から来た外国人の中には、「日本の夏は母国より過ごしにくい」という人もいます。

最高気温が40度を超えることが珍しくないエジプトから日本の言語や文化の研究のために日本を訪れ、東京のエジプト大使館に勤務するハーネム・アハマドさんは、「エジプトは日中は日ざしが非常に強いのですが、夜になると涼しくなるし、湿度が低くてからっとしています。それに比べて日本は、梅雨の時期があって湿度が高く、息苦しくなるときがあります」と話しています。

ハーネムさんは、日本に来て間もない夏に電車に乗っていた際、暑さと湿度の高さのため倒れそうになった経験もあるということです。日本での暮らしは合わせて10年ほどになりますが、今でも暑さで体のだるさが抜けないときがあると言います。

ハーネムさんは「来日して最初の頃は湿度の高さで自分の体の中で何が起きているのかわかりませんでした。水分を取り忘れている外国人も多いと思うので、対策が必要だということを英語で呼びかけてほしいです」と話しています。

日本で暮らす外国人 7割以上が熱中症経験

日本気象協会が行ったアンケート調査では、日本で暮らす外国人の70%以上が吐き気やめまいなどの「熱中症の症状を経験したことがある」と回答しています。

調査はおととし5月に日本で暮らしている外国人を対象にインターネット上で行ったもので、200人が回答しました。
それによりますと、吐き気やめまいなどの「熱中症の症状を経験したことがありますか」という質問に対し、およそ75%が「ある」と回答しました。

また、母国と日本の夏を比較しどちらが過ごしにくいか尋ねたところ、60%が「日本の夏は母国よりも過ごしにくい」と答えています。

この結果について日本気象協会では、「日本特有の高温多湿の気候が外国人にとっては過ごしにくく、こうした結果につながったのではないか」と分析しています。

専門家「日本特有の蒸し暑さが影響」

帝京大学医学部付属病院高度救命救急センターの三宅康史センター長は、外国人の熱中症について、「気温が高いうえに湿度が高いという日本特有の気候が影響している。日本の蒸し暑さに慣れていない外国人にとって、こうした気候が熱中症のリスクを高めている」と指摘しています。

そのうえで、今後も日本を訪れる外国人が増えると見られることや、2年後に東京オリンピック・パラリンピックを控えていることに触れ、「日本は自動販売機の数が多いので、小銭を持たない外国人が手軽に飲み物を買えるよう、電子マネーなどで決済できる販売機を増やしたり、喫茶店やファミリーレストランなど休憩できる涼しい場所を周知したりする取り組みも大切だ」と話しています。