日米首脳会談に向け出発「拉致問題解決に全力尽くす」首相

日米首脳会談に向け出発「拉致問題解決に全力尽くす」首相
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史上初の米朝首脳会談を前に、安倍総理大臣は、アメリカのトランプ大統領との首脳会談に臨むため、17日午後、羽田空港を出発しました。出発に先立って、安倍総理大臣は、トランプ大統領と北朝鮮への圧力を維持する方針を確認し、拉致問題の解決に向けてすり合わせを行う考えを示しました。
南北や史上初の米朝の首脳会談を前に、安倍総理大臣は、アメリカのトランプ大統領との日米首脳会談に臨むため、午後0時半すぎ、羽田空港を政府専用機で出発しました。

出発に先立って、安倍総理大臣は総理大臣官邸で記者団に対し、「北朝鮮の問題や経済の問題について、日米の連携を確認し、強固な日米同盟の絆を発信したい。北朝鮮による完全、検証可能、そして不可逆的な方法による核・ミサイルの廃棄の実現に向けて最大限の圧力を維持することを確認したい」と述べました。

そのうえで、「何よりも大切な拉致問題について、初めての米朝首脳会談で解決に向けて前進するよう全力を尽くしたい。しっかりとトランプ大統領とすり合わせたい」と述べました。

さらに、「経済については、自由で公正な貿易・投資を通じて、インド太平洋地域の経済の成長を日米がリードしていくという共通認識に立って意見交換をしたい。2日間でさまざまな機会があるので、トランプ大統領とじっくりとひざを交えて話したい」と述べました。

首脳会談は、日本時間の18日と19の2日間にわたり、南部フロリダのトランプ大統領の別荘で行われることになっているほか、トランプ大統領の求めに応じて、去年11月の東京での日米首脳会談に続いて、両首脳は今回も一緒にゴルフをする見通しです。

拉致被害者家族 米朝会談「最後の正念場」

拉致問題をめぐっては、平成14年の日朝首脳会談のあと、5人の被害者が帰国しましたが、安否がわからない被害者は政府が認定しているだけでも12人に上っています。

北朝鮮は、この12人について「死亡または入国していない」と説明してきましたが、「横田めぐみさんのものだ」として出してきた遺骨から別人のDNAが検出されるなど、その説明には矛盾や誤りがありました。

被害者家族は、北朝鮮が過去の説明を覆す決断をするのかを最大の焦点と位置づけていて、キム・ジョンウン(金正恩)委員長自身が対話に乗り出している今の情勢をチャンスと捉えています。

特に注目しているのが今後予定されている史上初の米朝首脳会談で、北朝鮮が強く意識するトランプ大統領が、会談の中で被害者の帰国を直接迫れば、突破口が開ける可能性もあると見ています。

トランプ大統領は去年9月の国連総会の演説で、横田めぐみさんに言及し北朝鮮を非難するとともに、11月の来日の際には被害者家族と面会し、記者会見で「被害者を帰せば特別な始まりとなる」とキム委員長に呼びかけました。

ただ、「拉致問題は解決済み」としてきた北朝鮮が、日朝関係や拉致問題をどのように位置づけているかは不透明で「幕引きが図られないか」という懸念もつきまとっています。

このため、家族は先月、安倍総理大臣と面会し、米朝首脳会談でトランプ大統領からキム委員長に被害者の帰国を迫ってもらうよう、最大限の取り組みを求めるとともに、今月行われたアメリカのハガティ駐日大使との面会でも、早期解決に向けた協力を要請しました。

高齢化が進み解決が時間との闘いになる中、家族は「最後の正念場がきた」として事態の推移を注視しています。

官房長官「日米同盟の絆を世界に示したい」

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「会談では、特に北朝鮮に関して、南北や米朝の首脳会談の開催前にトランプ大統領と今後の方針を直接すり合わせ、改めて日米が100%ともにあることを確認し、揺るぎない日米同盟の絆を世界に示していきたい」と述べました。

また、菅官房長官は、安倍総理大臣がトランプ大統領と一緒にゴルフをする見通しとなっていることについて「ゴルフをともにすることで、じっくりとさまざまな話題の意見交換を行える。夕食会やゴルフなど、くつろいだ雰囲気の中で話し合い、両首脳の信頼関係を一層強固なものとする機会としたい」と述べました。

財務相「TPPと拉致に言及を」

日本時間の18日未明から行われる日米首脳会談について、麻生副総理兼財務大臣は閣議のあと記者団に対し、「アメリカがTPP=環太平洋パートナーシップ協定に戻る可能性について話をしてほしいと希望している。また、北朝鮮による拉致の問題も大きな関心事で、アメリカとの間で話せると大きい」と述べ、期待感を示しました。

公明 山口代表「日本の立場 説明を」

公明党の山口代表は記者会見で、「今回の日米首脳会談は、日本にとっても、また、東アジア地域にとっても、非常に重要な意味がある。北朝鮮の非核化を目指して関係国が活発な動きをする中で、トランプ大統領に日本の立場をきちんと説明し、共通の理解を持って米朝首脳会談に臨んでもらうことが重要だ」と述べました。