財務次官セクハラ報道 麻生氏「弁護士に委託し調査継続」

財務次官セクハラ報道 麻生氏「弁護士に委託し調査継続」
財務省の福田淳一事務次官が女性記者にセクハラと受け取られる発言を繰り返していたという報道について、麻生副総理兼財務大臣は参議院の決算委員会で、福田次官の聴き取りだけでは事実関係の解明は難しいとして、外部の弁護士が調査を続ける考えを示しました。
この中で、麻生副総理兼財務大臣は、先週、週刊誌に記事が掲載されたのに続いて、福田次官の会話だとする音声データが公開されたため、財務省の矢野官房長に指示して週末に聴き取り調査をしたことを明らかにしました。

ただ、麻生副総理は「官房長は福田次官の部下であることを考えると、客観性を担保する必要があるので、外部の弁護士に委託して次官への調査を続ける」と述べました。

また、「次官への聴取だけでは事実関係の解明は困難なので、週刊誌の記事の女性記者がいれば、調査へ協力をお願いしたいと考えていて、財務省の記者クラブ各社に要請した」と述べました。

そのうえで、麻生副総理は「財務省が女性記者を聴取すると圧力じゃないかと言われかねないので、対応は外部の弁護士が行う」と述べ、外部の調査で事実関係を明らかにしたいという考えを示しました。

財務相「情報提供者に配慮」

財務省が報道各社の女性記者に調査への協力を要請したことについて、野党の議員は「女性記者としては、守ってもらえることが保障されないかぎり訴えることはできない。調査は女性に対するどう喝と受け止められるのではないか」と述べ、調査の進め方に疑問を示しました。

これに対して、麻生副総理兼財務大臣は「記者の会社や組織を経由すると、取材情報を第三者に漏らしたのかと疑われることにもなってしまうので、弁護士に直接情報を頂くことにした」と述べ、調査は、情報の提供者が不利益にならないように配慮していると反論しました。

官房長官「財務相が対応すべき話」

菅官房長官は午後の記者会見で、「できるかぎり速やかに調査を進めたうえで、適切に対応することが必要だと考えているが、いずれにしろ、財務省において任命権者である財務大臣が対応していくべき話だと思っている」と述べました。

また、財務省が、週刊誌報道のようなやり取りをした女性記者がいれば調査に協力してほしいと記者クラブに要請したことをめぐり、記者団が「セクハラを受けた女性に名乗り出てほしいという趣旨とも読み取れる」と指摘したのに対し、菅官房長官は「財務省として、事実関係を解明するための調査を進めていると思っている」と述べました。

野田女性活躍担当相「相当 違和感がある」

野田女性活躍担当大臣は、名古屋市内で記者団に対し、財務省が、報道各社の女性記者に調査への協力を要請したことについて、「相当、違和感がある。女性のセクハラ被害は、なかなか訴えられないことも問題の1つだ」と述べました。

立民 辻元国対委員長「組織ぐるみで被害者に圧力」

立憲民主党の辻元国会対策委員長は記者団に対し、「セクハラでは、被害者の保護や人権、2次被害が大きな問題になっているのに、財務省の記者クラブに加盟する報道各社に『被害者がいたら名乗り出ろ』という対応は、財務省が組織ぐるみで、福田事務次官の『セクハラ隠し』や、被害者に圧力をかけているととられてもしかたがない。更迭なり、辞職なさるほうがいい」と述べました。

希望 泉国対委員長「脅しともとれる内容に驚いている」

希望の党の泉国会対策委員長は記者団に対し、「福田事務次官本人ではなく、財務省として反論していることに驚きを感じる。外部の弁護士事務所の客観性は、財務省にしかわからないという意味からも、非常に恐ろしく、脅しともとれるような内容に驚いている。『セクハラ事件』が起きた時、こういう対応をする組織があるのかと疑問に思わざるをえない」と述べました。

民進 増子幹事長「次官を守るための防衛策では」

民進党の増子幹事長は記者会見で、「財務省は、女性記者に調査の協力を要請しても、なかなか簡単に出てこられないということをわかったうえでやっていると思わざるをえず、福田事務次官を守るための防衛策ではないか」と述べました。

共産 小池書記局長「財務省の対応はどう喝」

共産党の小池書記局長は記者会見で、「財務省の対応は『信じられない』のひと言だ。女性記者に名乗り出ることを求めているが、『出てこられないだろう』と思っているとしか思えず、どう喝だ。セクハラの対応の大原則は被害者の保護で、『セカンドレイプ』ということになるのではないか。日本中の女性も心ある男性も、政府がすべて敵に回すような大問題で、福田事務次官を即刻、罷免すべきだ」と述べました。