コンブ不漁で「合格祈願昆布」生産できず 秋田 横手

コンブ不漁で「合格祈願昆布」生産できず 秋田 横手
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秋田県横手市で受験シーズンにおなじみとなっている「合格祈願昆布」がことしはコンブの不漁の影響で生産できなくなり、受験を控えた生徒の親などから残念だという声が上がっています。
横手市増田町にある「佐藤こんぶ店」では、受験生に粘り強く受験を乗り切ってもらいたいと、粘りが特徴の北海道産のガゴメコンブを使って、毎年、「合格祈願昆布」を作ってきました。

合格祈願昆布は受験を控えた地元の中学3年生にプレゼントされてきたほか、受験シーズンに販売され横手市ではおなじみのものになっていますが、北海道でコンブの不漁が続き原料が手に入らなくなったため、店では去年の秋の段階で生産を取りやめることを決めていました。

しかし、受験シーズンを迎え、買い求めに店を訪れる人がいたり、問い合わせが寄せられたりしているということで、事情を説明すると「残念です」とがっかりされるということです。

国内のコンブのほとんどを生産する北海道ではこの数年、不漁続きで、道によりますと、おととしの生産量は過去最低の1万4275トンにとどまったほか、今シーズンも不漁となっています。

佐藤こんぶ店の佐藤丈浩さんは、「合格祈願昆布を作れないのは初めてで私も残念ですが、受験生を応援する気持ちは変わらないので、合格に向かって頑張ってほしいです」と話しています。

漁業者は生産量減少に不安

国内有数のコンブの産地、北海道函館市でコンブ漁を営む川井靖之さん(63)は生産量の減少に不安を感じています。

川井さんによりますと、近年、天然のコンブがとれなくなっていることから漁業者は漁の期間を10年前と比べて、およそ1か月短くしているということです。

川井さんは生産量を確保しようと養殖コンブに力を入れていますが、最近は台風や低気圧の接近で海がしける回数が多く、そのたびにコンブが沖へ流されてしまうということです。

川井さんは「コンブがとれなければ生活に困ってしまう。資源を確保しながら漁を続けていく方法について考えなければならない時期に来ている」と話していました。

地元の南かやべ漁協では、例年3000トンを超えるコンブを主に関西方面に出荷していますが、昨年度(平成28年度)は2500トン余りにとどまり、今年度も引き続き3000トンを下回る可能性があるということです。