JR信越線が半日以上立往生 JR「時間かかり申し訳ない」

JR信越線が半日以上立往生 JR「時間かかり申し訳ない」
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11日夜、新潟県三条市のJR信越線でおよそ430人が乗った電車が大雪の影響で半日以上動けなくなり線路上に止まったままになりました。車内では長時間、立ったままの乗客も多く、乗客3人が体調不良を訴えました。JRは「電車の下回りに雪がたまって前に進めなくなり、無理に動かすと脱線のおそれがあった。除雪と運転再開に時間がかかり申し訳ない」と話しています。
11日夜7時前、新潟県三条市のJR信越線で、新潟発長岡行きの4両編成の普通電車が大雪の影響で踏切付近で立往生し、その後、先に進みましたが、再び動けなくなりました。電車にはおよそ430人が乗っていて、半日以上にわたって動けなくなりましたが、JRが除雪作業を進めた結果、12日午前10時半前に移動を始め、11時すぎまでにすべての乗客が電車から降りたということです。

電車には、電気や暖房、トイレがついていましたが、車内は混み合い、長時間立ったままの乗客も多く、消防によりますと、40代の男性が脱水症状を訴えて病院に搬送されたほか、女性2人も体調不良を訴え消防に救助されました。

JR東日本新潟支社は「電車の下回りに雪がたまって前に進めなくなり、無理に動かすと脱線のおそれがあった。吹雪で足元が悪く、乗客を降ろしても代わりの移動手段がない中で、暖房があり安全な車内で待ってもらうことが最善の判断だと考えた。除雪と運転再開に時間がかかり申し訳ない」としています。

JR東日本新潟支社が会見

JR東日本新潟支社は12日午後6時半から新潟市内で記者会見を開き、謝罪しました。

会見の冒頭で氏森毅総務部長は「長時間お客様が列車内に閉じ込められる結果となり、多大なる心身へのご負担をおかけしたことをおわび申し上げます」と述べ、謝罪しました。

また「機械を使った現場での除雪については午後11時56分から準備をしていたが、除雪車がある車両センターの構内の除雪に時間がかかり本線上に出発したのは、午前1時37分になってしまった。さらに途中で部品の交換をしたことで時間がかかってしまった」と説明しました。

さらに「磐越西線や信越線の別の区間では日中に列車を運休にして除雪機を使って除雪作業をしていたが、この区域では計画はなかった」と述べ、電車が立往生した周辺では日中に除雪機を使って除雪作業をしていなかったことを明らかにしました。

JRへの不満の声 一方で乗客どうしの助け合いも

半日以上、立往生した電車に乗り合わせていた乗客からは、JRの対応に対する不満の声が相次いだ一方、長時間、立ったままとなった厳しい環境の車内で多くの人たちが助け合いながらしのいだという声も聞かれました。

午前4時半すぎに電車から降りた高校2年の女子生徒は「1人で心細かったです。学校の帰りにたまたま乗った電車がこんなことになってびっくりしました。立ったままだったので体があちこち痛いです布団で寝たいです」と話していました。

高校3年生の受験生の息子を待っていた47歳の父親は「ぎゅうぎゅうに詰められて立ちっぱなしになっていて、足がもう限界だと言っています。JRに電話しましたが、情報が何もなく対応が悪いです」と話していました。

その一方で、午前7時ごろに半日ぶりに電車を降りた高校1年の女子生徒は「電車の中では座っていた人が長時間立っている人のために席を譲っていました」と話すなど、長時間、席に座れず立ったままとなっていた厳しい環境の車内で多くの人たちが助け合いながらしのいだという声も聞かれました。

専門家「運行やめるべき」

今回の電車の立往生について鉄道システムに詳しい工学院大学の高木亮教授は「線路での積雪の影響でブレーキかからなくなったり、加速ができなくなったりするほか、雪に乗り上げて脱線することもある。雪はこうした危険があるので、JRが雪が降るという予報の状況をどの程度、把握したうえで運行したのか検証する必要がある。普通に判断するかぎり、運行はやめておくべきだったと思う」と指摘しています。

そのうえで、「駅ではない場所に電車が止まると、乗客はすぐに降りることができないなど避難誘導に問題が出てくる。駅ではない場所で夜に電車から降りるのは危険なので、乗客に車内にとどまってもらったのは、適切ではないが、しかたの無い判断だったと思う。一方で、JRの対応が遅いのでもう少し早くできなかったのかという点は課題だと思う。除雪の訓練を行うなど、対策が必要だ」と話していました。

ほかの電車にも影響

JR信越線では、大雪のため11日夜から新潟県三条市で、およそ430人が乗った普通電車が立往生した影響で、合わせて5本の電車が前後の駅で動けなくなりました。

このうち羽生田駅では後続の特急電車と普通電車の2本が動けなくなり、一時、乗客およそ400人が車内に残されました。

また東三条駅でも快速電車と普通電車の2本、見附駅でも特急電車1本がそれぞれ動けなくなりました。

JR信越線は12日も引き続き始発から新潟市秋葉区の新津と長岡市の長岡の間の上下線で、除雪作業などを行うため運転ができなくなっていましたが、午後4時40分におよそ21時間ぶりに運転を再開しました。

官房長官「利便と安全の確保 徹底したい」

菅官房長官は、午後の記者会見で、「利用者の方々は大変困難な状況にあったと認識している。JR東日本には、乗客救出のための代替輸送機関の手配がなぜできなかったのかに加え、関係機関への救援要請や、乗客への情報提供が適切に行われていたかなどの問題点をしっかり検証し、再発防止策を講じるよう、国土交通省から指示した」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は「積雪期が今後も続くなか、長時間の駅間停止などの輸送トラブルが生じないよう、政府としても、利用者の利便と安全の確保をしっかり徹底していきたい」と述べました。