離婚後の子どもの引き渡しで最高裁が判断

離婚後の子どもの引き渡しで最高裁が判断
親権を持つ親が離婚した相手に子どもの引き渡しを求める場合、民事裁判の仮処分の手続きを使えるかどうかについて、最高裁判所は、仮処分を使えると指摘した一方、子どもの利益を害しない場合に限られるという判断を示しました。
親権を持っている親が子どもの引き渡しを求める場合、一般的には家庭裁判所に審判などを申し立てますが、今回のケースでは、親権を持つ父親が子どもと同居する母親に対して、民事裁判の仮処分で引き渡しを求めました。

地方裁判所と高等裁判所では、「家庭裁判所で扱うべき事案で、仮処分の手続きは認められない」として申し立てを退けられ、父親側が抗告していました。

これについて、最高裁判所第3小法廷の木内道祥裁判長は、民事裁判の仮処分の手続きでも、子どもの引き渡しを求めることができると指摘しました。

一方で「子どもの利益を害する親権の行使は権利の乱用として許されない」と判断し、今回のケースでは、子どもは母親と4年以上同居していて、仮に父親に引き渡されても、今後、親権が母親に変更されれば短期間で環境が変わるため、利益が著しく害されるおそれがあるとして、父親の抗告を退けました。

今回の決定は、子どもの引き渡しを求めるのは民事裁判の仮処分でも可能なことを確認した一方で、引き渡しが命じられるケースは限定されることを示したものとなりました。