ヘリで救助中の落下死「隊員たちに過失ない」 京都地裁

ヘリで救助中の落下死「隊員たちに過失ない」 京都地裁
4年前、富士山で滑落した京都市の男性をヘリコプターで救助する際、隊員が不適切な器具を使ったためつり上げ中に男性が落下して死亡したとして、遺族が静岡市に賠償を求めた裁判で、京都地方裁判所は「一刻を争う中で迅速に救助ができる器具を選んだ隊員たちに過失はなかった」として遺族の訴えを退けました。
4年前の平成25年12月、富士山の山頂付近で登山客の男女4人が滑落し、このうち京都市の当時55歳の男性が静岡市消防局のヘリコプターにつり上げられた際、体が救助器具から外れて落下し、その後、死亡しました。

当時、救助隊員たちは男性を立たせた状態で体を固定してつり上げる救助器具を使いましたが、遺族は男性を寝かせた状態でつり上げる器具を使えば落下は防げたとして、静岡市に9100万円余りの賠償を求めました。
静岡市は、救助器具の選択に問題はなく過失はなかったと主張していました。

7日の判決で、京都地方裁判所の三木昌之裁判長は「男性を寝かせてつり上げる器具を使うには、ヘリコプターは隊員を残していったん離れる必要があるが、当時は日没まで時間がなく、乱気流や突風に見舞われれば現場に戻れないため2次遭難のおそれもあった。一刻を争う中で、迅速な救助ができる器具を選択した隊員たちに過失はなかった」として、遺族の訴えを退けました。

静岡市長「今後も救助活動の適正な執行を図る」

判決について静岡市の田辺信宏市長は「市の消防航空隊の懸命な救助活動が適切だったことが認められたと理解している。今後とも航空隊の救助活動の適正な執行を図っていきたい」というコメントを出しました。

遺族の弁護士「判決文読んでおらずコメントできない」

判決について遺族の弁護士は「まだ判決文を読んでおらず、遺族との打ち合わせもしていないので、今の段階ではコメントできません」と話しています。