政府 慰安婦問題で理解求める 国連人権状況審査

政府 慰安婦問題で理解求める 国連人権状況審査
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国連人権理事会が行った日本の人権状況に関する審査で、慰安婦問題について韓国などが日本の対応が不十分だと批判したのに対し、日本政府は着実に支援を行っていると訴え、国際社会に理解を求めました。
国連人権理事会はすべての加盟国の人権状況を定期的に審査していて、日本が対象になるのは2012年に続いて3回目です。

14日、スイスにある国連ヨーロッパ本部で行われた日本への審査では、100以上の国と地域の代表が質問を行いました。この中で韓国と中国それに北朝鮮の代表は慰安婦問題について、日本は明確な謝罪をしておらず、被害者への十分な支援も行われていないなどと批判しました。

これに対して日本政府代表団の岡村善文団長は「日本政府は日韓外相会談の合意に基づき、韓国政府が設立した財団に10億円を拠出している」と指摘したうえで、「日本は、客観的な事実に基づいて国際社会から適切に認識されるよう慰安婦問題で努力を続ける」と訴え、国際社会に理解を求めました。

また今回の審査では、ヨーロッパの国々を中心に日本は死刑制度を廃止すべきだという意見が相次いだのに対して、日本政府の担当者は「国民の多数が悪質で重大な犯罪には死刑もやむをえないと考えており、凶悪犯罪を犯した者に死刑を科することはやむをえない」と反論しました。

人権理事会は、今回の議論をまとめたうえで来年3月までに報告書を作成することにしています。
国連人権理事会による審査に出席した日本政府代表団の岡村善文団長は記者団の取材に応じ、慰安婦問題について「批判を受けて反論するという守りの姿勢ではなく、日本が前回の審査から5年の間にやってきたことを国際社会に訴える場であり、2015年の日韓合意を踏まえた立場をしっかり説明できた」と述べました。
国連人権理事会による審査で、日本は死刑制度を廃止すべきだという意見が相次いだことについて、審査を傍聴した国際的な人権団体「アムネスティ・インターナショナル」の庄司洋加さんは「日本は、これまでの説明を繰り返しただけだ。死刑制度を廃止する国が増えていることが、廃止を求める多くの声につながっている」と指摘しました。

また、海外の人権状況に詳しい大村恵実弁護士は「死刑制度を廃止できないのは国民の世論があるからだと日本政府は主張するが、政府が主導して廃止に向けた議論を進めるのが国際的な潮流だ」と批判しました。