「核のごみ」説明会で謝礼や支援約束し学生に参加依頼

「核のごみ」説明会で謝礼や支援約束し学生に参加依頼
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原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の処分についての説明会で、「NUMO=原子力発電環境整備機構」から委託を受けた会社が、東京や埼玉など5か所の会場に参加した合わせておよそ40人の学生に謝礼やサークル活動への支援を約束して参加を依頼していたことがわかりました。
国と最終処分を実施する「NUMO」は、高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の処分場の調査対象になる可能性がある地域を示した「科学的特性マップ」の公表を受けて、市民向けの説明会を福島を除く全国46の都道府県で開く予定で、先月から14か所で開いています。

14日夜、会見を開いたNUMOによりますと、広報業務を委託した2次下請けの都内にある会社が、学生に謝礼やサークル活動への支援を約束して説明会への参加を依頼していたということです。こうした約束で説明会に参加したのは東京、愛知、大阪、兵庫、埼玉で合わせて39人に上り、今月6日に開かれた埼玉での説明会で、学生の1人が「参加すると謝礼をもらえると聞いた」と発言したことから発覚したということです。

NUMOによりますと、埼玉の会場に来た12人の参加者には1人あたり1万円相当を払う約束をし、残りの27人には所属するサークルに対し、1人あたり5000円相当の支援を約束していたということです。

NUMOは、謝礼を払って参加者を集めるように依頼はしておらず、発言内容に注文をつけるといったことはしていないと説明しています。

NUMOの宮澤宏之理事は記者会見で「意見交換会全体の公平性について不信感を招きかねないものであり、委託先に対する管理が不十分であったと言わざるをえない。このような事案が発生したことに対し、深くおわび申し上げる」と陳謝しました。

原子力に関連する住民向けの説明会をめぐっては、佐賀県にある九州電力の玄海原発など3つの原発の地元で、平成17年から19年にかけて開かれた、プルトニウムを燃料に使う「プルサーマル」に関するシンポジウムで、国の担当者が電力会社に対し、動員を求めたり、質問や意見を述べるよう要請する「やらせ」を働きかけたりしていたことが問題になりましたが、宮澤理事は下請けの会社を通して参加人数にノルマを設けたり、発言内容を強制したりしたことはないとしています。

一方、2次下請けの会社は平成25年度以降、同じような「核のごみ」の処分についての説明会に関する委託を受けて、学生にサークル活動への支援を約束し、説明会への参加を依頼していたということですが、NUMOは記録が残っていないとして過去の業務について調査はしない方針を示しました。

今後の説明会についてNUMOは日程の見直しなども含め、検討するとしています。