東京 調布の小型機墜落事故で遺族が提訴

東京 調布の小型機墜落事故で遺族が提訴
k10011177081_201710131753_201710131802.mp4
おととし、東京・調布市の住宅街に小型機が墜落した事故で、現場の住宅にいて犠牲になった女性の母親が、機長が所属していた会社や飛行場の使用許可を出した東京都などに1億円余りの賠償を求める訴えを起こしました。
おととし7月、東京・調布市の住宅街に小型プロペラ機が墜落した事故では、機長と同乗者のほか、現場の住宅で巻き込まれた鈴木希望さん(当時34)の3人が死亡しました。

鈴木さんの母親の宏子さんは小型機の重量が上限を超えていたうえ、スピードが足りないまま機首を上げたことが事故の原因だとして、機長が所属していた「シップ・アビエーション」と小型機の整備や管理をしていた「日本エアロテック」、それに調布飛行場の使用許可を出した東京都に1億1000万円余りの賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。

訴えによりますと、東京都には禁止されていた遊覧飛行が行われていたのに調査をせずに許可を出した責任があるとしています。

この事故をめぐっては国の運輸安全委員会も機体の重量オーバーやスピード不足のまま機首を上げたことで墜落につながったとする報告書をまとめています。

母親「実態などを明らかに」

母親の鈴木宏子さんによりますと、亡くなった希望さんは母親思いの優しい子で、宏子さんが出勤する前に朝ごはんを用意するなど体調を気遣ってくれていたということです。

宏子さんは、提訴のあと会見を開き、「事故のあと、友人たちが送ってくれた娘の写真の中に英語で『魂は生き続ける』という言葉が偶然写っていて、涙が止まらなくなりました。生き残った私ができることは事故の真相を究明し、娘や一緒に亡くなったペットの無念を晴らすことです」と訴えました。

また、裁判を起こした理由については、「東京都は、調布飛行場で遊覧飛行が繰り返し行われていたことに対して責任があったはずで、あの日も飛行の許可が出なければ事故は起こりませんでした。裁判によって、ずさんな管理が行われていた実態などを明らかにしたい」と述べました。

「的確な対応をしたい」

提訴について「日本エアロテック」は「訴状を見ていないので、訴状を見てから的確な対応をしたい」とコメントしています。

また東京都港湾局は「訴状の内容を確認できていないので、コメントはできない」としています。