米 白人至上主義の集会で衝突 車突っ込み 1人死亡30人余けが

米 白人至上主義の集会で衝突 車突っ込み 1人死亡30人余けが
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アメリカ南部のバージニア州で白人至上主義などを掲げるグループが集会を開こうとしていたところ、これに抗議するグループとの間で激しい衝突が起き、さらに集まった人たちの中に車が突っ込んで1人が死亡、30人余りがけがをしました。事態を受けてトランプ大統領は社会の結束を呼びかけました。
アメリカ南部のバージニア州シャーロッツビルで12日、白人至上主義や極右思想を掲げるグループ数百人が集会を開こうとしていたところ、これに抗議する市民グループなどとの間で激しい衝突が起きました。双方は棒で殴り合うなどして、地元の警察によりますと、15人がけがをしたということです。

バージニア州は非常事態宣言を出して警戒にあたっていましたが、車1台が集まった人たちの中に突っ込んで32歳の女性が死亡し、19人がけがをしました。警察は、車を運転していたオハイオ州のジェームズ・フィールズ容疑者(20)を殺人と傷害などの疑いで逮捕しました。

トランプ大統領は今回の事態について「今すぐに憎しみ合うことをやめ、ともに集うべきだ。わが国の傷を癒やさなければならない」と述べ、社会の結束を呼びかけました。

ただ、こうした対立は長い間あったものだとして、トランプ政権の発足以降、社会の分断が深まったわけではないと主張するとともに、白人至上主義や人種差別などについて具体的に言及しなかったことから、批判も出ています。

きっかけは南北戦争の司令官の銅像撤去

アメリカメディアによりますと、シャーロッツビルの公園には1800年代に起きた南北戦争当時、奴隷制度の存続を主張した南部の州の連合軍の司令官だったリー将軍の銅像があり、市は撤去する計画を進めていました。
衝突が起きた12日は、白人至上主義などを掲げるグループが、銅像の撤去に抗議しようと集まっていたということです。

アメリカではおととしにも、南部サウスカロライナ州で南軍が使用していた旗が議事堂から撤去されたことから白人至上主義の団体が抗議活動を行い、黒人の団体との間で小競り合いが起きています。

「アメリカの愛国心に反する」重鎮の議員

事件を受けて共和党の重鎮、マケイン上院議員は声明を出し、「白人至上主義などはアメリカの愛国心に反している」と厳しく批判しました。
民主党のシューマー上院議員は「今回の集会はアメリカがよって立つところに反する。トランプ大統領は即刻、最も強い言葉で非難すべきだ」と述べて、トランプ大統領が事件のきっかけになった白人至上主義などを掲げるグループに言及しなかったことを批判しました。
さらに、民主党の大統領候補だったヒラリー元国務長官はツイッターで、「今こそ、指導者たちに強い言葉と思慮のある行動が求められている」と投稿しました。