避難長期化 命を守る注意点

避難長期化 命を守る注意点
九州北部豪雨では多くの人が避難所での生活を余儀なくされています。避難所では日常と異なる生活環境の中、体や心に大きな負担がかかって疲れが蓄積され、これまでの大きな災害では健康状態が悪化したり、体調が悪くなっていわゆる「災害関連死」につながったりするケースもあります。体調の悪化や災害関連死を防ぐためのポイントです。
災害の被災地で支援活動を行うNPOなどの民間団体でつくる「震災がつなぐ全国ネットワーク」ではこれまでの災害での教訓をもとに災害関連死を防ぐため避難所生活で注意する点をまとめています。

災害関連死を防ぐために

災害の被災地で支援活動を行うNPOなどの民間団体でつくる「震災がつなぐ全国ネットワーク」ではこれまでの災害での教訓をもとに災害関連死を防ぐため避難所生活で注意する点をまとめています。

トイレに行けない

避難所のトイレが遠かったり、和式で段差があったりすると、お年寄りなどは自力でトイレに行くことができず、我慢してしまうことがあります。
また簡易のトイレで水も流れず、衛生的でないとして、トイレに行くことをためらい、水分補給を控えてしまう人もいます。
トイレを我慢することで、便秘やぼうこう炎などになったり、水を飲まないため、脱水症状を引き起こしたりすることがあります。
排せつは生活の基本です。周囲にトイレに行かない人がいないか注意し、トイレの環境が整っていない場合は、行政の担当者などに相談してください。

じっとしたまま動かない

避難所ではスペースが狭く、体を動かす機会も少なくなりがちです。狭いスペースからほとんど動かず、ほかの人ともほとんど話をしないで過ごすと、「生活不活発病」と呼ばれる状態になり、筋肉の力や気力が低下して、健康な人が歩けなくなったり、症状が重いと寝たきりになったりします。
また同じ姿勢をとり続けることで、足などにできた血栓が肺などに詰まるエコノミークラス症候群を引き起こしたり、認知症が進行したりする場合もあります。
散歩や運動をしたり、避難所運営の作業を手伝ったりして、少しでも体を動かすように心がけてください。

食事をとれない

慣れない環境の中、食欲がなくなる人が多くいます。また食物アレルギーで食べられるものが限られる人や、お年寄りや小さな子どもで柔らかいものしか食べられない場合もあります。
東日本大震災では避難生活で体重が大きく減少し、体調を崩す人が多かったということです。
食事がとりにくい場合もボランティアや医療関係者に相談してみてください。

休まず頑張りすぎる

避難所を運営する人たちもほとんどの場合、被災者です。しかし、強い責任感から、救援物資の受け入れや配布、炊き出しなどを休むことなく中心になって行い、心身ともに大きな負担となっていることがあります。
ボランティアを受け入れてもらったり、避難している人で役割を分担したりして、特定の人に負担が集中しないようにしてください。

困ったときは

避難所生活が長期化すれば、心身ともに疲れが蓄積します。しかし、不自由なことや体の疲労があっても、わがままを言ってはいけないと我慢してしまうことが多く、心の不調や病気につながることもあります。
何か困ったことがあった場合は、行政の担当者やボランティアなどに相談し、ひとりで抱え込まないようにしてください。

過去の災害を教訓に

東日本大震災では避難所だけでなく仮設住宅に移ってからも持病が悪化したり、ストレスによって病気を引き起こしたりして、地震の発生から数年たっても、亡くなる人が相次ぎました。復興庁によりますと、ことし3月末までに災害関連死と認定された人は3591人に上っています。
また、去年の熊本地震ではこれまでに熊本県と大分県で合わせて239人が災害関連死と認定されています。

避難所で生活する際やボランティアとして避難所で活動する機会があった時は具合が悪くなる兆候がある人はいないか、自分自身が気づかない間に体調を崩していないか注意してください。

避難所生活の注意点は「震災がつなぐ全国ネットワーク」のホームページでも見ることができます。
http://blog.canpan.info/shintsuna/