諫早湾干拓 長崎と佐賀の知事が訴訟への対応要請

諫早湾干拓 長崎と佐賀の知事が訴訟への対応要請
長崎県の諫早湾の干拓事業をめぐる裁判で、長崎地方裁判所が国に対し、排水門の開門を禁止することを命じた判決を受けて、開門しないよう求めている長崎県の中村知事と、開門を求めている佐賀県の山口知事が、それぞれ山本農林水産大臣と会談し、今後の訴訟への対応を要請しました。
諫早湾の干拓事業をめぐっては今月17日、長崎地方裁判所が「開門すると農地に塩害などが発生する可能性が高い」などとして、干拓地の農業者の訴えに沿って国に開門の禁止を命じる判決を言い渡しました。

これを受けて21日午後、長崎県の中村知事が農林水産省を訪れ、山本農林水産大臣と会談し、開門すれば農業や防災面に深刻な影響や被害が生じ、総合的に判断して開門をするべきではないとして、控訴をせず、判決を確定させるよう求めました。

これに対して山本大臣は「今後、関係省庁と連携して適切に対応していく」と述べ、関係者の意見を聞いたうえで控訴するかどうか判断する考えを示しました。

続いて、逆に開門して環境変化の調査をするよう主張している、佐賀県の山口知事が山本大臣と会談し、国は控訴したうえで、裁判で漁業者や農業者との和解を目指すよう求めました。

一連の訴訟では、7年前に、福岡高等裁判所が漁業者の訴えを認めて開門を命じた判決が確定していて、司法の判断が相反する状態が続いています。

会談のあと、長崎県の中村知事は「今の有明海の状況を考えれば訴訟が続くことは好ましくない。国は控訴をせずに、判決を確定させたうえで、漁場の改善に道筋がつくよう、一刻も早く集中的に取り組んでもらいたい」と述べました。

また、佐賀県の山口知事は「国が控訴しないことはありえないと思っている。閉門からもう20年経っているので、何も前提を置かずに、関係者がフラットに議論して和解できるように国はリーダーシップをとるべきだ」と述べました。