TPP アメリカ抜きの11か国で発効を議論へ

TPP アメリカ抜きの11か国で発効を議論へ
k10010954991_201704201212_201704201216.mp4
麻生副総理兼財務大臣は、ニューヨークで講演し、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、離脱を決めたアメリカ以外の11か国による発効に向けた議論が来月から始まるという見通しを明らかにしました。
麻生副総理兼財務大臣は、G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に出席するためアメリカを訪れており、19日、ニューヨークのコロンビア大学で講演しました。

麻生副総理は、講演のあとの質疑の中で、今月18日に日本で行われたアメリカのペンス副大統領との初めての経済対話について、「日本とアメリカで作り上げられたルールをアジア太平洋でも広めていこうと思う」と述べ、日米が主導して貿易と投資のルールをアジアに広げたいという考えを示しました。

そのうえで麻生副総理は、アメリカが離脱を決めたTPPについて、「アメリカなしで11か国で進めようという話はどういう形でまとまるか分からないが、ことし5月のAPEC=アジア太平洋経済協力会議に合わせて開く参加国会合で出てくる」と述べて、アメリカ以外の11か国による発効に向けた議論が来月から始まるという見通しを明らかにしました。

さらに麻生副総理は、アメリカが強い意欲を示している日本との2国間のFTA=自由貿易協定の締結に向けた交渉について「2国間となると、アメリカから日本が得るものを計算した場合、TPPほどの水準に達しないということは、はっきりしている」と述べて、アメリカ側をけん制しました。

官房長官「主導的に議論進める」

TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、政府は、アメリカのトランプ大統領が離脱を表明したあとも、アメリカを除く11か国での発効を目指すことは想定していないという立場をとってきました。

こうした中、菅官房長官は午前の記者会見で「TPP協定は激論に激論をし時間を重ねて合意にこぎつけた。合意した高いレベルでのルールを実現していくことについてどのようなことができるのか各国と議論するのはある意味で当然だ」と述べました。

そのうえで菅官房長官は「来月、TPP参加国の閣僚会合を開いて今後の方向性の議論を行う予定だ。TPPについてわが国が求心力を保って各国と緊密に連携してあらゆる選択肢を排除せず、何がベストかを主導的に議論を進めていくというのがわが国の立場だ」と述べ、アメリカを除く11か国で発効させることも含め各国との間で主導的に議論したいという考えを示しました。

また菅官房長官は、アメリカが日本との間でFTA=自由貿易協定の交渉入りに意欲を示していることについて「日米経済対話ではFTAの具体的な言及はなかった。どのような枠組みが最善であるかを含めて今後、建設的に議論したい」と述べました。

日商会頭「非常に歓迎している」

日本商工会議所の三村会頭は、20日の定例の記者会見で「今の世界で、TPPに匹敵するような多国間でレベルの高い協定をすぐに成立させるのは非常に難しく、協定を死なせてはいけない」と述べました。
そのうえで三村会頭は「議論には、う余曲折があるかもしれないが、日本が考え方をしっかり持てば一つの動きになるので、非常に歓迎している」と述べ、アメリカ以外の11か国でTPPの発効を目指す動きを歓迎する考えを示しました。