原子力規制委 4原発5基の廃炉計画を了承

原子力規制委 4原発5基の廃炉計画を了承
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原子力発電所の運転期間を原則40年に制限する制度の下、廃炉にすることが決まった全国4つの原発の合わせて5基について、原子力規制委員会は、最大30年近くかけて原子炉や建屋を解体するなどとした電力各社の計画を了承し、今後、廃炉作業が進められることになりました。
福島第一原発の事故のあと、原発の運転期間を原則40年に制限する制度が導入され、電力各社はおととし、福井県にある美浜原発1号機と2号機、敦賀原発1号機、松江市にある島根原発1号機、それに、佐賀県にある玄海原発1号機の合わせて4原発5基を廃炉にすることを決めました。

原子力規制委員会では、19日の会合で、それぞれの原発について出された廃炉に向けた具体的な計画を了承し、認可することを決め、今後、廃炉作業が進められることになりました。

計画では、最初に配管などの除染や放射性物質に汚染されていない設備の解体から始め、美浜原発1号機、2号機と島根原発1号機は平成57年度まで、玄海原発1号機は平成55年度まで、敦賀原発1号機は平成51年度までと、最大で30年近くかけて原子炉や建屋などを解体・撤去するとしています。

一方、核分裂反応を抑える制御棒や、原子炉の構造物など廃炉で出る放射性廃棄物の処分先はまだ決まっておらず、今後の課題になっています。

このほか、愛媛県にある伊方原発1号機も、去年、廃炉にすることが決まり、提出された廃炉に向けた計画は規制委員会で確認が進められています。

「廃炉の時代」 課題は放射性廃棄物の処分

今後、まとまった数の原発の廃炉が進む「廃炉の時代」を迎えますが、課題になっているのが施設の解体で出る放射性廃棄物の処分です。

使用済み核燃料を再処理した際に出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の処分場の選定が進んでいないことはよく知られていますが、それ以外の廃炉で出る放射性廃棄物も処分場のめどはほとんど立っていません。

高レベル放射性廃棄物に対して低レベル放射性廃棄物と呼ばれ、放射性物質の濃度に応じて原子炉の制御棒など最も高いL1から原子炉建屋の一部の床や壁、それに原子炉周辺の配管や弁など最も低いL3まで、さらに3つに区分されていますが、いずれも処分場がありません。

19日に計画が認可された4原発の廃炉で出る低レベル放射性廃棄物は美浜原発1号機と2号機がおよそ5040トン、敦賀原発1号機がおよそ1万2790トン、松江市にある島根原発1号機がおよそ6080トン、佐賀県にある玄海原発1号機がおよそ2910トンにのぼると推定されています。電力各社によりますと、これら4つの原発の放射性廃棄物の処分場は決まっておらず、今のところ、処分場の選定に向けた具体的な動きもないということです。

廃炉で出る低レベル放射性廃棄物の量は、すでに廃炉が決まった原発も含む全国57基すべてを合わせるとおよそ45万トンと見積もられ、処分場がない状況が続くといずれ解体作業が滞るのではないかと指摘されています。

すでに廃炉作業が始まっている茨城県にある東海原発では、おととし、事業者の日本原電が濃度が最も低いL3を敷地内に埋め立て処分する許可を国に申請しましたが、より濃度の高いL1やL2の処分場のめどは立っていません。

平成21年に廃炉に着手した静岡県にある浜岡原発1号機と2号機では、中部電力がおととしまでとした計画どおりにL3の処分場を確保できず、建物内の空きスペースに仮置きしながら解体することにしています。