仮設住宅の設置基準 広さや費用を大幅に改正

仮設住宅の設置基準 広さや費用を大幅に改正
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災害で家を失った人に提供される仮設住宅の設置基準について、内閣府は面積の規定を削除したほか、自治体が支出できる設置費用を2倍以上に引き上げるなど大幅に改正しました。東日本大震災では、被災した自治体から設置基準が長期の避難生活に合わないという声が相次いでおり、内閣府は「今後、災害が起きた場合には地域の実情に合わせて対応してほしい」と話しています。
仮設住宅は、災害救助法に基づいて応急的に整備され、被災した人たちに無償で提供されるものです。
これまでの設置基準では、原則として面積は1戸当たり29.7平方メートル、自治体が支出できる1戸当たりの設置費用は266万円以内とされていました。

しかし、発生から6年1か月がたった東日本大震災の被災地では、先月末の時点で3万人以上が仮設住宅での不自由な暮らしを余儀なくされていて、自治体からは「今の設置基準は長期の避難生活に合わない」という声が相次いでいました。

こうした中、内閣府は先月末に仮設住宅の設置基準を改正し、29.7平方メートルとしていた面積の規定を削除し、「地域の実情や入居する世帯の構成などに応じて設定する」としました。
また、自治体が支出できる1戸当たりの設置費用は、266万円以内から2倍以上の551万6000円以内に引き上げました。

内閣府はこの改正の内容を都道府県に文書で通知したほか、来月以降に説明会を開いて周知を図る方針で、「今後、災害が起きた場合には地域の実情に合わせた仮設住宅を整備してほしい」と話しています。

被災自治体の62% 面積狭いと回答

NHKがことし1月から2月にかけて岩手、宮城、福島の42の自治体を対象に行った聞き取り調査では、仮設住宅の設置基準の見直しを求める声が相次ぎ、62%に当たる26の自治体が「面積の基準が適切ではない」と回答しました。

このうち、宮城県女川町の須田善明町長は「被災者が住宅を再建するまでの期間を耐えられるような基盤をいかに準備するかが行政に求められている。仮設住宅の間取りを広げるなどの対応が必要だ」と述べていました。

一方、聞き取り調査では、原則2年とされている入居期間についても全体の74%に当たる31の自治体が「適切ではない」と回答していましたが、今回の改正では入居期間は変更されませんでした。