父親でもダメ? ベビー休憩室

父親でもダメ? ベビー休憩室
子育て中、または育児を経験した人のなかには、外出先で子どものオムツを替える際に、「ベビー休憩室」を利用したとことがあるという人も多いのではないでしょうか。最近は商業施設や公共施設などに多く設置されるようになりましたが、父親が利用することの賛否がネット上で議論となっています。ベビー休憩室、パパは使ってはいけないのでしょうか?
「ベビー休憩室」は、施設によっては「ベビールーム」や「赤ちゃん休憩室」とも呼ばれています。多くのところでオムツの交換台や流し台などが設けられていて、子ども連れが利用できるようになっています。

この「ベビー休憩室」をめぐって、先月30日にツイッターに投稿されたマンガが話題になっています。
投稿したのは、イラストレーターで2人の息子を育てる母親の、ゆむいさん(@yumuihpa)。

男性の利用 ネットで議論に

「ベビー休憩室」は、施設によっては「ベビールーム」や「赤ちゃん休憩室」とも呼ばれています。多くのところでオムツの交換台や流し台などが設けられていて、子ども連れが利用できるようになっています。

この「ベビー休憩室」をめぐって、先月30日にツイッターに投稿されたマンガが話題になっています。
投稿したのは、イラストレーターで2人の息子を育てる母親の、ゆむいさん(@yumuihpa)。
ショッピングセンターのベビー休憩室で、子どものオムツを交換している男性に対し、後から入ってきた女性が「うちの子、女の子なんですけど」と言い、暗に部屋から出て行ってほしいと伝えます。その後、男性は無言で急いでオムツ交換を済ませ、部屋を出たという内容です。

この出来事があったのは、4~5年前。ゆむいさんは「自分の娘がオムツを替えているところを、ほかの男性に見られたくなかったのではないか」と振り返ります。男性保育士が女の子の着替えを行うことの是非が話題になったことから、当時のことを思い出し投稿しました。

この投稿はリツイートが6000を超え、ネットではさまざまな意見が上がっています。
「お父さんは可哀想だな」、「男性が育児しにくい世の中は悲しい」といった男性に同情的な意見が多い一方、「お母さんの気持ちがわかる」、「確かにそのような考えもある」などと、女性に理解を示す投稿もあり、議論となっています。

利用に制限あるの?

私(記者=35歳男)も1歳の娘がいるため、買い物などで出かけた時に、ベビー休憩室は妻と一緒に何度か利用したことがあります。たしかに利用者の多くは女性ですが、これまで周りの目を気にしたことはありませんでした。しかし、このマンガを読んで、入りづらくなったなと率直に感じました。

では、実際のところ、男性の利用に制限はあるのか。設置しているデパートやショッピングセンターに取材しました。

「西武渋谷店」は、授乳スペースを除いて男性客も利用できるとしたうえで、「家族連れのお客様も多いので、男性の利用も前提に設置しています」と話しています。

また、全国で約150か所のショッピングモールを運営する「イオンモール」も「当然、父親も使えます」としていて、今回のような議論が起きていることに戸惑いを感じている様子でした。
こうした中、男性の利用が可能だとあえて明記する施設もあります。「大丸東京店」はベビー休憩室の入口に、「男性の方もご利用いただけます」という表示を掲げています。この店では以前、「男性も使えるのか」といった質問が寄せられたこともあり、少なくとも10年ほど前から表示を行っているということで、「男性にも安心して使ってもらえるように」しているということです。

このほか「高島屋」も男性の利用は可能としていて、取材した施設ではいずれも、授乳スペースを除いて、子連れであれば男女問わずに使えるとしています。

互いに思いやる気持ちを

男性も利用できる施設が多いことがわかりましたが、トラブルなく使うためにはどうしたらいいのか。当事者である父親と母親、それぞれの立場から意見を聞きました。

まず、父親の子育て支援を行っている、東京・千代田区のNPO法人「ファザーリング・ジャパン」の理事で、10歳と4歳の息子がいる村上誠さん。実は村上さんも利用した際に、「周りの空気が変わるのを感じて、気を使ってしまっていた」といいます。

そして、マンガに描かれた4~5年前に比べると、男性が育児をする環境はだいぶ整ってきてはいるものの、まだ不十分だと指摘します。

村上さんは「女性用トイレには、オムツを替えるベッドなどの整備が進んでいるが、男性用のトイレにはないところが多く、ベビー休憩室まで使えないとなると、替える場所がなくなってしまう。男性側の置かれた立場も理解してほしい」と訴えました。
そのうえで、「女性が社会で活躍するためには、男性が育児をしやすい環境を作っていく必要がある。そのためには、互いに思いやる気持ちを持つことが必要ではないか」と話していました。
一方、母親側はどう思っているのか。
母親の子育て支援を行っている川崎市のNPO法人、「ままとんきっず」の理事、真壁総子さんは「関係ない男性が入ってくるならいざ知らず、父親が使うことは問題ないですし、むしろ頑張っているなとほめてあげたいくらいです」と話します。

それでも不安だという声があるのであれば、施設側が交換台の間にカーテンを付けたり、ついたてを高くするなどの対応をとることも考えられるのではないかと提案しています。
そして、「共働きの世帯が増えて、父親が育児をする機会が増えている以上、男性も女性も気兼ねなく利用できる環境ができていってほしい」と話していました。

「イクメン」という言葉もすっかり社会に定着し、もはや男性の子育て参加は珍しいものではなくなりました。ネット上では賛否両論が見られる今回の議論。あなたならどう考えますか。