霞ヶ関カンツリー 規約変更し女性を正会員に認める決定

霞ヶ関カンツリー 規約変更し女性を正会員に認める決定
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東京オリンピックのゴルフの競技会場をめぐり、IOC=国際オリンピック委員会からオリンピック憲章にそぐわないとして、女性を正会員として認めるよう求められていた埼玉県川越市のゴルフ場が20日、臨時の理事会を開き、規約を変更して女性を正会員として認めることを決めました。
霞ヶ関カンツリー倶楽部は、女性の正会員を規約で認めず、IOC=国際オリンピック委員会は競技会場として平等などを掲げたオリンピック憲章にそぐわないと改善を求めています。

これに対して倶楽部側は20日、ゴルフ場のクラブハウスで臨時の理事会を開き、今後の対応を協議しました。その結果、会員を対象にした説明会で出された意見を踏まえ、出席した14人の理事による採決を行った結果、規約を変更して女性を正会員として認めることを全会一致で決めたということです。

これについて、倶楽部側は「倶楽部の将来を見据え、時代のすう勢に沿って運営を進めるため自主的に判断したものだ」としています。

これによって、東京オリンピックのゴルフの競技会場をめぐる議論は、決着に向かう見通しです。

変更された規約とは

理事会で変更されたのは霞ヶ関カンツリー倶楽部の規約の中の「細則」の一部です。

正会員については「理事会の定める一定の年齢に達した男子とする」としていましたが「男子とする」という部分を「者とする」と変更して女性の正会員を認めました。

さらに「家族会員は正会員の妻で」という部分について「妻」の部分を「配偶者」と変えました。

火曜日から土曜日までと一部の日曜日にプレーできる週日会員から正会員への変更については、「男子たる週日会員は理事会の定めるところにより、一定の年令に到達した場合、正会員への種類の変更を申し込むことができる」の「男子たる」を削除しました。

森会長「協力に感謝」

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は、「短期間に多くの会員に向け説明会をたびたび開催するなど細則の改定にあたってクラブの皆さまが大変なご尽力をされたと伺っている。心から敬意を表するとともに、会員の皆さまのご協力に感謝申し上げる。オリンピックにふさわしいコースで世界のアスリートが最高の競技ができることは日本の誇りでもある。組織委員会としても引き続きしっかりと準備を進めて参りたい」とコメントを発表しました。

国際ゴルフ連盟「大変喜ばしい」

ゴルフの国際競技団体である国際ゴルフ連盟は、日本ゴルフ協会などを通じ「霞ヶ関カンツリー倶楽部の決定は、大変喜ばしい。すばらしいゴルフ競技が霞ヶ関カンツリー倶楽部で開かれることを心から望んでいる」とコメントを発表しました。

ゴルフ会場選定の経緯

日本ゴルフ協会によりますと、東京オリンピックのゴルフの競技会場は当初、東京都などで作る当時の招致委員会が2012年2月に、IOC=国際オリンピック委員会に開催計画の概要を示した時には、東京・江東区の「若洲ゴルフリンクス」としていました。

しかし、日本ゴルフ協会が会場として狭いことなどを指摘したため、招致委員会は2012年10月、埼玉県川越市の霞ヶ関カンツリー倶楽部に会場を絞り込み、翌11月には国際ゴルフ連盟の視察を受けいれるなど手続きを進めました。

そして、2012年12月、国際ゴルフ連盟は霞ヶ関カンツリー倶楽部を「オリンピック開催コースとしてふさわしい」と承認しました。しかし、その際、東京都などで作る当時の招致委員会が「女性が正会員になれない」とする規約を説明資料に盛り込んでいなかったことがわかっています。

国際ゴルフ連盟はNHKの取材に対して、倶楽部の規約を受け取っていなかったことを認めたうえで、「女性が正会員になれないことは、東京大会の組織委員会から、ことし1月に知らされるまで知らなかった」としています。

そして、IOC=国際オリンピック委員会も、ことし1月に「オリンピック憲章などに照らし平等であるべきだ」として、改善を求めたため、霞ヶ関カンツリー倶楽部では対応を協議していました。

IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長は17日の理事会のあとの記者会見で、「理事会では、オリンピックで差別があってはならないことを改めて示した。数日中にゴルフクラブが女性会員の権利を平等にするプランを議論すると聞いたが、改善されない場合は、ほかの会場を探すことになる」と述べ、強い姿勢で臨む考えを示していました。