鑑定価格より低く売却の国有地 財務省は適正価格と説明

鑑定価格より低く売却の国有地 財務省は適正価格と説明
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大阪・豊中市にあった国有地が、学校法人に鑑定価格より低く売却されたことをめぐり、財務省は衆議院予算委員会で、土地で発見された大量のゴミの撤去費用として8億円余りを差し引いたもので、適正な価格だったと説明しました。
この問題は、大阪・豊中市にあったおよそ8800平方メートルの国有地を、国が去年、大阪・淀川区の学校法人「森友学園」に、鑑定価格よりも低く売却したものです。

これについて、17日の衆議院予算委員会で財務省の佐川宣寿理財局長は、学園側に貸し付けていた国有地に小学校を建設中、地中から大量のゴミが発見され、学園側が1年後のことし4月に開校が迫る中、ゴミを撤去する意向を示したと説明しました。そして佐川理財局長は、鑑定価格の9億5600万円から8億円余りをゴミの撤去費用などとして差し引き、1億3400万円で売却したとしたうえで、「適正な価格で売り渡した」と述べました。

一方、民進党側は「不動産鑑定の評価額より値下げされたのはなぜなのか。学校設置の認可とも関連したのではないか」と指摘しました。

これに対し、安倍総理大臣は「妻の昭恵が小学校の名誉校長になっていることは承知している。私や妻が、この認可あるいは国有地払い下げに、事務所も含めて、一切関わっていないということは明確にさせていただきたい」と述べました。そのうえで、安倍総理大臣は「私や妻が関係しているということなれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきり申し上げておきたい。全く関係ない」と述べました。

「森友学園」めぐる国有地売却問題とは

問題となっているのは、大阪・豊中市のおよそ8800平方メートルの土地です。国有地でしたが、国がおととし、大阪・淀川区の学校法人「森友学園」に貸して小学校の建設工事が始まり、去年、国が土地を売却しました。

国が公開した文書などによりますと、この土地の鑑定価格は9億5600万円でしたが、売却代金はその14%の1億3400万円でした。鑑定価格と売却代金に8億円余りの開きがあることについて、国は「地下に埋まっているごみの撤去費用など8億円を差し引いた」としています。

この売却代金をめぐっては、国が一時、非開示としていて、地元の議員からは「ごみの撤去に8億円もかかるとは思えず、売却代金は安すぎる。一連のいきさつは不可解だ」という声が上がっています。

一方、「森友学園」の籠池泰典理事長はNHKの取材に対し、「国が提示した金額を受け入れただけで、鑑定価格の14%とは知らなかった」として、法人側から国への働きかけなどはないと述べています。

この土地に建設中の小学校の名誉校長は安倍総理大臣の妻の昭恵氏で、「小学校の目的は愛国心の豊かな児童を育てることで、そのために就任していただいた」と述べ、国との土地取り引きとは全く関係がないとし、「痛くもない腹を探られるようで不愉快だ」と話しています。代金が一時、非開示となったことについては、「国が開示するかどうかを尋ねてきたので、開示されないほうがいいと答えただけだ」と説明しています。

国は、ごみの撤去費用について、「法人側から小学校の建設工事でごみが見つかったという報告があり、ごみが埋まっていた深さや想定される密度などから、およそ8億2000万円と計算した。経緯や算出方法に問題はない」としています。